敗血症に対するBundle
2005年 10月 07日
STOP Sepsis Bundle Significantly Reduces Sepsis Mortality
http://www.medscape.com/viewarticle/497764
34回SCCM(Critical Care Congress of the Society of Critical Care)で、発表。
最初の1/4で、8%が早期EGDTすべてに到達、22%が6時間乳酸クリアランスモニタリング、49%がステロイド治療。6ヶ月以内でEDはEGDT目標を26%到達、52%が乳酸クリアランスモニタリング、67%が適切なステロイド治療に到達。
6時間STOP sepsis Bundle protocolの開始後208名の敗血症。死亡率は12.5%(P=.008)で、bundle施行されてない患者の184名の11.9日に比べ平均入院日数8.1日
低用量ステロイドに関しては
Society of Critical Care Medicine 33rd Annual Congress
February 20 - 25, 2004, Orlando, Florida
http://www.medscape.com/viewprogram/2950
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"bundle"というのは、疾患プロセスに関する介入群であり、個別に行ったときよりアウトカムの良好なもの
・2時間以内に血行モニタリング(CVP/ScvO2)
・広域抗生剤4時間以内投与
・EGDT(CVP 8mm HG以上、MAP 65mmHG以上、ScvO2 70%以上)を6時間以内に達成
Sepsis Resuscitation Bundle:
1. 血中乳酸測定
2. 抗生剤投与前の血液培養
3. プレゼンテーションの時から、広域抗生剤をED受診3時間以内に、非ED ICU受診1時間以内に投与。
4. 低血圧 and/or 乳酸> 4 mmol/L(36mg/dl)
○crystalloid(or colloid equivalent)初回最小20ml/kg投与
○最初輸液平均動脈圧(MAP)>65 mm Hgを維持するよう行い反応しなければ昇圧剤
5. 輸液補正に関わらず低血圧持続(septic shock) and/or 乳酸 > 4 mmol/L(36mg/dl):
○CVP >8 mm HG
○中心静脈酸素飽和度(ScvO2) > 70%
Sepsis Management Bundle:
1. 標準ICU方針に従い敗血症性ショックに対して低用量ステロイド
2. 標準ICU方針に従いDrotrecogin alfa (activated) 投与
3. 血糖コントロール >正常下限 だが < 150mg/d(8.3mmol/L)
4. 吸気プラトー圧<30 cm H2O(器械式人工呼吸下)
Severe Sepsis Bundles:http://www.ihi.org/IHI/Topics/CriticalCare/Sepsis
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呼吸器学会からALI/ARDS診療のためのガイドラインなるものが発表になっているがSurviving Sepsis Campaign Management Guidelines Committeeによるガイドラインを紹介し、hydrocortisone 200-300mg/日7日間が推奨されている。ただ、非敗血症ARDSに関しては推奨することはできないとかかれている。ARDSとしては早期に好中球エラスターゼ阻害薬、アンチトロンビン単独投与、遺伝子組換え活性化プロテインCなどが示されている。しかしながら上記“Bundle”に関しては記載がない。
そういえば、心不全に関しては肺動脈カテーテルは風前の灯火だが、敗血症におけるCVPはまだまだ?
by internalmedicine | 2005-10-07 16:53 | 呼吸器系