β遮断薬は本態性高血圧第一選択から脱落?

Should β blockers remain first choice in the treatment of primary hypertension? A meta-analysis
The Lancet 2005; 366:1545-1553
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673605675733/abstract

β遮断剤は、16%(95% CI 4-30%)卒中リスクを他の薬剤より高くした。心筋梗塞の相違はなかった。
β‐遮断剤の影響をプラセボ・無治療と比較したとき、卒中の相対リスクはすべてのβ遮断剤で19%(7-29%)減少し、以前の高血圧トライアルから期待されたものの半分程度であった。
心筋梗塞・死亡率について相違はなかった。

結論として、他の降圧剤に比べβ遮断剤はoptimum未満であり、卒中リスクを増加。故に、本態性高血圧治療においてβ遮断剤を第一選択薬とすべきでなく、将来の高血圧対照治験の参照薬剤とすべきでないと思うと著者は結論づけ
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β‐遮断剤は少なくとも本態性高血圧第一選択でなくなりそう・・・術前投与(http://intmed.exblog.jp/2130393/)、心不全投与(http://intmed.exblog.jp/2265575/)や不整脈、褐色細胞腫などに限られてくる印象。

高血圧治療第一選択薬として評価されていた時代から・・・変わったものだ!

by internalmedicine | 2005-10-29 09:19 | 動脈硬化/循環器  

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