アスリートは激しい運動で感染症増加(open windows theory)・趣味程度なら心配いらない


Infectious episodes before and after a marathon race
Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports
自己申告感染症エピソード、マラソン前感染症エピソード(pre-IE)とマラソン後感染症エピソード(post-IE)の頻度をチョウサし、トレーニング状態、ランニング時間、社会経済的、地理的な要因との関連をしらべたもの。
2つのアンケート、感染症エピソード頻度に関わる重要な質問を含むもので、1694名のストックホルム・マラソン2000のランナー関してコホートをかけた
マラソン前感染症エピソードは17%で、男女差無し
マラソン後感染症エピソードは19%で、これも男女差無し

マラソン前感染症無しのランナーにおけるマラソン後感染症の頻度は16%で、マラソン前感染症エピソードと有意差無し。
マラソン前感染症エピソードを有するグループで33%がレース後感染症エピソードを有した(レース前感染症エピソード頻度と比較して有意差あり P<0.05)

ロジスティック回帰分析で、若年、レース前健康状態、男性だけ、レース前後の吐気の経験がレース後自己申告感染症頻度増加の独立した要因であった。

若年ランナーはレース前後のとも感染症エピソードの経験が多い。
レース前6ヶ月のトレーニング量、着タイム、社会経済的、地理的影響、レース前・レース後自己申告感染症エピソードとに相関関係は無かった。

この研究にて、消耗性の長距離走後に感染症率が増加するという理論である「the Open Window Theory」を、趣味のランナーに見出すことはできなかったが、アスリートにおいては感染症率を増加させることが感染症直後の強力な運動によって生じる可能性は存在した。
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この“Open Window Theory”って・・・
なにやらDavid Niemanという運動と免疫システムの専門家が、激しい運動中あるいはその後に上昇するストレスホルモンの増加に関連する疾患原因・・・"open windo2”と呼ばれる期間に、疾患のリスクが増加すると主張。この免疫的な不備を有する“open window”が高度トレーニング・アスリートでは3-72時間続くとしているらしい・・
http://sportsmedicine.about.com/library/weekly/aa050101a.htm

google scholarで検索





わたしは、こちらしか知らなかった・・・>“Broken Windows Theory”(破れ窓理論
googleにて検索

こちらは、治安がわるいままほっとくと、益々ひどくなる・・・という話
心の窓が破れている若者~中年が多くなってますが、誰か注意しないとますます・・・日本は悪くなると・・・(良いこと言ったような気になっている・・・私)

by internalmedicine | 2005-10-30 18:19 | 運動系  

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