タミフル備蓄・・・役人と新聞社の馬鹿さ加減
2005年 11月 12日
<問題の記事>
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タミフルの備蓄量は、当初の予定どおり2500万人分としたが、1人で3日間服用
(1日2錠)する計算を国際的な標準に合わせ5日間服用(同)に見直した。
http://www.asahi.com/life/update/1112/002.html
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朝日新聞、ひいては厚労省の役人が馬鹿なのか?よくわかりませんが、予防として前提が3日間だったとか・・・
そもそも、治療と予防の混同です。pandemicになったときは集団的に予防内服が必要で・・・
本来のエビデンスのある予防投薬は1週間超~6週間までなのですから・・・
そもそも足るはずもありません。メディアはほとんど、このことにふれませんが・・・
NEJMの最近のReview で確認してみると・・・
Moscona, A. (2005). Neuraminidase Inhibitors for Influenza. N Engl J Med 353: 1363-1373
http://content.nejm.org/cgi/content/full/353/13/1363/T1
大元のエビデンス・・・
Use of the Selective Oral Neuraminidase Inhibitor Oseltamivir to Prevent Influenza
NEJM Volume 341:1336-1343 October 28, 1999 Number 18
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/341/18/1336
どっちゃにしろ、pandemicになったら、絶対的に足りません。
それと・・・子供(13最未満)に対してタミフルによるインフルエンザ予防投薬は確立してないのです。
馬鹿な国民がパニックになってはいけない、よらしむべからず・知らしむべからずというという国民を馬鹿にしている対応をしているのか、ホントに馬鹿なのか?もしくは、一時的な責任回避だけを考えてるのか・・・こんな役人どもや、その情報垂れ流しの新聞はどうにかした方がよい。
タミフルは世界的に使用されると・・・相当急速に耐性が進行する可能性がある。
リレンザは扱いにくさから使われてないだけかもしれないが、両者対応しておく必要性がある。
第一、吸入と言うことをのぞけば、予防としてはリレンザの方が優れていると思う。
このへんが、厚労省が もうひとつ馬鹿なところなのである。
中国、鳥インフルエンザで人用の薬を鶏に乱用・米紙 【ワシントン18日共同】(日経H17.6.19)という報道もあり、中国はアマンタジン耐性を増産していることも付記しておく。
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※日米の体制の違い(http://intmed.exblog.jp/m2005-11-01#2464433)
専門家を無視して、役人政府の暴走・・・結果は医療側へと責任転嫁へと・・・気楽なもんだ役人は
by internalmedicine | 2005-11-12 10:52 | インフルエンザ