老人の購買行動は情緒的  考える時間をあたえなければ若者も同じ

昔は豊田商事、今は住宅改築詐欺など、老人をターゲットにする商売が後を絶ちません。共通した特徴は、ごり押しと、情緒的なアピール(頼まれたら断れない)など、認知症以外にもんだいとなる老人の特徴がそこには有るという話です。

" Journal of Consumer Research, Dec 2005"(http://www.journals.uchicago.edu/JCR/home.html)という雑誌に掲載されるそうですが、

高齢者消費者の研究にて、高齢になるほどその消費パターンは情緒的である。この情緒的な後洞が、購買に関してmisleadingを生じる。

2つの実験にて、“time horizon”(購入までの考慮時間)がマーケッティングメッセージの解釈に影響を与えると考えているという・・・・

高齢となると、情緒的アピールを好み、より記憶に残る。
対して、若者は論理的根拠をもったアピールを好み、より記憶に残る。

"time horizon"が短いときは、すべての参加者が、年齢に関係なく、情緒的なアピールを好む。」とUCLAのAimee DroletとUpennのPatti Williamsはのべている。

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みのもんた が なぜ 老人に うけるのか?
断定的な表現と、情緒的なアピールだと思います。

そして
なぜ小泉・自民党が今回大勝したか、それは、"time hozizon"という意志決定期間を短くして、合理的考えを与える余裕を与えなかったことで、情緒的判断:郵政=既得権益と・・・

そして
今回の医療改悪も・・・



昨日、タミフルによる異常行動と断言していたテレビ局は私が見る限り、テレビ朝日、フジテレビで特にフジテレビは一方的な断言がありました。

情動のみをあおるメディアの影響というのが、“被害者の心情を鑑みる”司法判断がこういう世論情勢により左右されるわけで、司法というのは合理性や科学性というのがないと自らがのべてるようなものです。世の情動的な傾向は、メディア・司法・行政と、循環しているわけで、合理性を必要とする業務に支障をきたすことが多くなってきているというのを肌身で感じているこのごろです。


田舎にいるとよくみかけるのが、集落を対象に、小集会を開催して、短期間に購入を迫る健康危惧・健康薬品もどきの販売です。


老人を含む対象者に意志決定を諮る場合、論理的な思考をするのに十分な時間をあたえることが善意あるサービス(行政、業務、商売など)が必須と言うことになります。

悪のマニュアル風にいえば、老人を説得する場合は、“考慮に十分な時間を与えず”、“情緒的な訴え”に終始する・・・こういうことは詐欺師やメディア・政府はよくしていますね。しらないのは、私たちあほな医者だけかも・・・

by internalmedicine | 2005-11-15 11:19 | その他  

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