頭をつかうスポーツは頭が悪くなる?
2004年 05月 12日
A prospective controlled study of cognitive function during an amateur boxing tournament
アマチュア・ボクシングを前向きに認知機能をしらべたもの
82名のボクサーが159回戦った。142試合の後認知機能テスト。
単純反応時間、選択反応時間、記憶作動において、3回試合参加者は2回、1回と、対象者と同等。3回酸化の場合の方が学習作業で能力の改善がみられた。
レフリーストップがかかった場合のボクサーは有意に単純、選択反応時間は遅延した。
となると、プロボクサーはどうなるんだと・・・
Sparring and Cognitive Function in Professional Boxers
42名のプロボクサー・ボランティア
神経性心的テストの能力は年齢、ボクシング歴(勝ち数、負け数、試合総数)、キャリアの長さ、ノックアウト歴、テクニカルノックアウト歴と相関せず
しかし、スパーリングの数はいくつかの項目の能力と逆相関。テストにより判明した以上は注意の範囲、集中力、記憶であった。
しつこいのが特徴の私は
サッカーのヘディングは?
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J Athl Train. 2001 September; 36 (3): 328–333
ヘディングや頭部・ボールのインパクトの詳細が不明である時、認知機能障害との関係を議論するのは困難。サッカー選手に関わる要因は他にも多くある。そして、その機能障害は明確でないと報告。そして障害があるとしても、どの程度日常生活に障害を与えるかは不明瞭。
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なんか、良いわけがましいので、一部訳
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オランダの研究者は、アマチュア・サッカーとプロサッカー選手で包括的認知機能を評価。地域レベルのアマチュアを対照(トラック競技や水泳選手)と比べると、プラン作成能力低下(p<0.001)、記憶低下(p<0.004)、運動能力低下(p<0.01)がみられた。
アクティブなプロでは、さらに記憶、プランニング、視覚知覚プロセスに異常がみられた。
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これは横断的研究なのでなんともいえませんが、可能性はのこしそう・・・
“スポーツ選手の脳振盪後の推奨”てのがあります。
Recommendations for grading of concussion in athletes.
Sports Med. 2001;31(8):629-36
脳しんとうだけではない可能性がありますね。
アルツハイマー病の病態・病因との関連が取りざたされているようです。
apolipoprotein E epsilon4を有している人はますます問題のようですね。
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Lower cognitive performance of older football players possessing apolipoprotein E epsilon4.Neurosurgery. 2000 Sep;47(3):651-7; discussion 657-8
今後、スポーツする人は、遺伝子診断で振り分けされたりして・・・
<参考>
Neuropsychology of sports-related head injury: Dementia Pugilistica to Post Concussion Syndrome.
Clin Neuropsychol. 1999 May;13(2):193-209.
DEMENTIA PUGILISTICA(オーストラリア)のステートメント
by internalmedicine | 2004-05-12 12:23 | 医学