喘息に関わる2つの安全情報

2つの情報とは、持続型β2刺激剤(LABA)は第一選択薬ではないこと(FDA)

キサンチン製剤・テオフィリンの乳幼児へは第一選択薬ではないということ(日本小児アレルギー学会)



FDAの安全性情報(http://www.fda.gov/medwatch/safety/2005/safety05.htm#LABA
*LABAは、喘息治療の第一選択薬として用いてはならない
 LABAは他の治療、低用量ステロイド治療を含む、にてコントロール不良時に使用。
*でも、医者に尋ねるまで、LABAや他の喘息薬剤使用はやめるな(勝手な中断は危険)
*LABA使用で症状悪化なら、用いてはならない。LABAを使用して悪化するなら、医者にすぐ相談を
*LABAは突然発症の喘鳴を改善させない。もし急激に発症した喘鳴が生じたなら、SABA(短期的ベータ刺激剤)を!


Salmeterol Multi-center Asthma Research Trial [SMART]研究と、Salmeterol Nationwide Surveillance (SNS) 研究の結果からのデータで、今頃なんでだろ?

Todd報告とあわせれば、喘息に対してセレタイドにボディーブロー?
GWって英国主体だから、米国FDAから嫌われてるという噂もあるが・・・


ぜんそく薬テオフィリン、「乳幼児への使用は慎重に」
http://www.asahi.com/health/news/TKY200511200170.html

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改訂版ガイドラインは、小児ぜんそくの発症のピークにあたる乳児(2歳未満)でテオフィリンの副作用の危険性が特に高いとして、ほかの薬の効果が十分でない時に、専門医が検討し、血中濃度を観察しながら使うとしている。発熱時などは中止・減量を検討する。

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日本小児アレルギー学会の新たな治療指針では、テオフィリンは第一選択にはせず、追加の治療で検討する薬とし、「ぜんそく治療に精通した医師が注意深く使うべきだ」とした。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20051118i401.htm


小児気管支喘息 ガイドライン
http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/01/contents_06.html#a

GINAのガイドラインによれば、
長期治療効果は限定的で、低薬価ゆえにいくつかの国で使われているに過ぎないとのこと・・・

日本の小児科の先生方はなんのために使ってるのだろう・・・・>RTCを未だに信じてるのか?
こうなると、軽症ではDSCG+β2刺激剤、中等症持続では吸入ステロイド投与
が主流となるものと思われるが、SMART studyの結果が気になる。
DSCGのエビデンスはすくなく、出版バイアスがかなりかかっていることもあり、吸入ステロイドに重きが置かれるであろう。乳幼児用にBUDネブライザーの発売が待たれるのだが・・・まだなのだろうか? また、ベビーへラーは存外良かったような気がする。

以前から、気になることだが、ホクナリンテープの会社やアレルギー学会は、この薬剤をLABAとしているが・・・ほんとにそれでよいのだろうか?国際的にはLABAとしての検討はほとんどされてないと思うのだが・・・
どうもこの分類にはわだかまりが残るのだが、日本小児アレルギー学会は、LABAとみなすのなら、ホクナリンテープにも注意を喚起してほしい。

by internalmedicine | 2005-11-21 12:33 | 呼吸器系  

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