NSAIDsはBarrett食道の癌進展を抑制
2005年 11月 26日
・アスピリンの大腸癌発生抑制効果
・消炎鎮痛剤の大半はやさしさでなく・・・心筋梗塞リスクを増加させる作用を有する
・膝関節症に対して痛み止め(非ステロイド性消炎鎮痛剤:NSAIDs)は短期的使用のみにすべきという論文
など、種類も好作用も、悪化作用の報告いろいろです。
バレット食道(http://www.aafp.org/afp/20040501/2113.html)に関して、その前癌状態ということで、NSAIDsが、下部消化管と同様に、癌進展抑制効果がみられたとLancet Oncology Early Online Publication, 8 November 2005(http://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470204505704319/abstract?isEOP=true)で発表になっていたようです。
アスピリンと他のNSAIDsは直腸結腸癌のリスクを減らす可能性があるとされているが、食道腺癌に関する問題は未解決であった。
NSAIDと食道腺癌、前癌状態といえるバレット食道・metaplastic disorderを調査。
前向き350名のBarrett食道の20770人年の検討
平均65.5ヶ月(3.1-106.9)フォローアップ期間。
非利用者に比較して、
NSAIDs利用者のHRは0.32(95%CI 0.14-0.76)
かつての利用者のHRは 0.70(0.31-1.58)
食道腺癌の5年累積頻度は
非喫煙者:14・3% (95% CI 9・3?21・6)
以前使用者:9・7% (4・5?20・5)
現行の利用者:6・6% (3・1?13・6)
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予後に関する検討は記載されてない。
by internalmedicine | 2005-11-26 09:05 | 消化器