合併症なき膀胱炎の抗生剤は3日間


膀胱炎のマニュアル
http://www.ebm.jp/disease/urinary/01bouko/guide.html

日本では、急性膀胱炎の治療についてはニューキノロン系薬の3日間投与が基本
とのこと

対して、Cochrane libraryでは・・・・ST合剤3日間・・・・

それにしても、ST合剤を日本以外の国はよく使うなぁ
日本では添付文書からも第一選択薬となる薬剤ではないし・・・


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合併症のない尿路感染症の治療期間

Evidence-Based Answer
抗生剤3日投与は、それ以上長い投与期間でも同様。

Practice Pointers
合併症のない女性UTIsは抗生剤の多い適応疾患の一つ。抵抗性を予防するため、抗生剤は適切に使用すべきである。抗生剤の有益性上必要な最小投与期間を決めることは重要である。
Miloらは32のRCT(9605名)にて、18-65歳の長期治療との比較を3日投与と比較した。
妊娠女性や症状を有する女性(発熱・嘔吐・側腹部痛、尿培養陽性)を除外
短期・長期の症状改善に対して、3日投与と10日投与で差異が認められなかった。
長期治療期間の方が、細菌培養検査フォローアップ確認にてより確実な細菌改善のためには有効であったが、副作用が多くなった。そして、細菌学的な改善が患者のアウトカムに関して改善しているかどうかは明瞭でない。
データは限られているが、どの群も、抗生剤耐性が多いとはいえない。多くの女性で症状治療には3日間の投与で充分

Institute for Clinical Systems Improvement (ICSI) guidelineは、重強化ST合剤(Bactrim DS, Septra DS)、1日2回3日投与;trimethoprim (Proloprim)1日100 mg2回投与
第一選択薬に対してアレルギーがある女性では、ciprofloxacin250mg×2回×3日間もしくは、nitrofurntoin(Macrobid)を100mg2回×7日間投与を推奨

電話スクリーニング・処方がもし合併症的要因がなければ適切であると説明。もし診療所なら、検尿が症状評価のため必要であろう。

Milo G, et al. Duration of antibacterial treatment for uncomplicated urinary tract infection in women. Cochrane Database Syst Rev 2005;(2):CD004682.
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by internalmedicine | 2005-12-06 15:10 | 感染症  

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