糖尿病における低血糖に関連した自律神経障害(HAAF)

低血糖というのは自覚しなければ、とても危険。特に、睡眠・運動が関係するという再認識が必要。

糖尿病における低血糖に関連した自律神経障害 (Hypoglycemia-Associated Autonomic Failure in Diabetes)って日本語訳してしまうと、訳がわからなくなります。おそらく、この訳者は内容を見てないのでしょう。

HAAF(Hypoglycemia-Associated Autonomic Failure in Diabetes)主にエピネフリンの反応を問題にしているので、低血糖自動調節機能障害とでも訳すべきでは?


Diabetes 52:1195-1203, 2003
Cペプチド無しの1型糖尿病において、血糖減少に応じて血中インスリンレベルは減少せず、血中グルカゴン値は増加しない。低血糖に関する3つの重要な防御のうち2つが欠損する。
グルカゴンが反応しないというメカニズムは不明だが、内因性のインスリン不足に直接関連したものではないかと思われる。残りの重要な低血糖防御機構であるエピネフリン増加に大きく依存することとなる。しかし、先行する医原性低血糖の結果主に、ブドウ糖値の低下に反応するエピネフリンは1型糖尿病では促進されている。
グルカゴン反応が不足する状況で、促進されたエピネフリン反応が、ブドウ糖counterregulation欠如の為の症状を生じることとなる。
intactなエピネフリン反応より医原性低血糖のリスクが25倍大きい。
自律神経(副腎髄質エピネフリンを含む)や交感神経反応の減少により、低血糖への無自覚の臨床症状という事態を悪化させる。

1型糖尿病のHAAFの概念は、低血糖防御反応(グルカゴン反応不足によるエピネフリン反応の減少による)や低血糖無自覚(自律神経・神経症状反応の減少による)
この概念を強固に指示する所見が出されれている。

HAAFの概念とその臨床的インパクトを指示する論文は、低血糖無自覚を厳格に医原性低血糖を2-3週間管理することにより改善させ、多くの患者で生じる低血糖防御機構であるエピネフリン反応も改善することができるという報告などで支持することができる。

The mediator(s) and mechanism(s) of HAAF are under active investigation (1,6).
このHAAFの考察は・・・・1(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=retrieve&db=pubmed&list_uids=12136392&dopt=Abstract) 2(Hypoglycemia-associated autonomic failure in diabetes. Am J Physiol281 :E1115 ?E121,2001)


HAAFの概念は2型糖尿病に拡大して良いのか?2型糖尿病において医原性低血糖の頻度は少ない。重度の低血糖の報告率は1型糖尿病より強化インスリン時の低血糖は多い。


睡眠との関係:
糖尿病患者において、低血糖に対する血中エピネフリン・ノルエピネフリン・pancreatic polypeptide反応が覚醒時に比較し得睡眠時低下しており、睡眠中の低血糖無自覚は申告である。(Diabetes 52:1195-1203, 2003)



運動との関係:
低血糖血糖に晒されたあと数日筋内のエピネフリン・交感神経活動性の減少が認められる。
低血糖の神経学的な徴候は、中枢神経系を介した自律神経活動性の増加に起因したものであり、低血糖による引き金によるものである。この症状は、副腎の活動性というより、交感神経由来のものが大きい。故に、運動後の低血糖に対する筋肉の交感神経活動性の低下は、全身の交感神経反応の低下を反映し、神経学的徴候の低下を意味する。(NEJM Volume 350:2272-2279 May 27, 2004 Number 22)

糖尿病における低血糖に関連した自律神経障害(HAAF)_a0007242_1129916.jpg



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運動・睡眠と糖尿病の関係は・・・かなり複雑で、興味深い。
老人に無理矢理運動させるパワーリハビリテーションとこの低血糖の問題はどうなるのか・・・

by internalmedicine | 2005-12-07 11:37 | 内科全般  

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