食物繊維の大腸直腸癌抑制効果・・・・否定!

食事由来繊維成分が大腸直腸癌抑制的に働くというのに懐疑的であるというデータが出た

Dietary Fiber and Risk of Colorectal Cancer
JAMA. 2005;294:2849-2857.
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/294/22/2849
大腸結腸癌リスクと食事性の繊維成分の関与は1960年代から多くの研究で評価されているが、明確ではない。
Parkらによれば、13の前向きのコホート研究のpooled dataで、繊維と大腸直腸癌の発生の逆相関のデータが判明したが、しかし、この相関は、他のリスク要因補正にて有意でなくなった。
故に、繊維成分消費と関連する他のライフスタイルにより影響され、error complicate analysisだったのではなかろうか?

結論の図:http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/294/22/2849/JOC50152F2

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食事性繊維は大腸結腸癌リスクを減少させるという仮説がある。
糞便中の発ガン物質や前癌状態にさせる物質を薄め、大腸中の糞便の滞在時間を短くさせ、発ガン性の促進をもたらす作用がある短鎖脂肪酸産生を抑制し、発ガン性のある胆汁酸と結合するなどの仮説である。
しかし、無数の疫学的な研究では必ずしも一致した結果が出てなかったし、多くの前向きコホート研究では食事性の繊維摂取と大腸結腸癌リスクの相関は見いだせていない。
EPIC(European Prospecive Investigation into Cancer and Nutrition)と前立腺、肺、大腸結腸、卵巣癌スクリーニングトライアルでは、統計学的に有意に直腸癌・腺腫リスクを25%減少させたと報告している。
で、今回、13の前向きデータの一時データを再解析したもの。
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Detoxの考え方に繊維分=癌抑制という仮説が採用されているようである。“毒物”を体外に出すことだけを念頭に置いたこの疑似科学的概念は、繊維分が体に良いという真に科学的に実証されていない仮説が一部の人たちの確信に変えてしまったのだろう。Quackery共通原理として、他者に、広めたくなるのだろう。それに商用的要因が加わって・・・

by internalmedicine | 2005-12-14 08:58 | Quack  

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