スタチンが多発性硬化症の脳症状に有効
2004年 05月 18日
臨床的検討がついに発表! 脳機能に対して良好なようですね。
The Lancet Volume 363, Issue 9421 , 15 May 2004, Pages 1607-1608
30名の再発緩解をくりかえす多発性硬化症にシンバスタチン80mg試みた。
Gadolinium造影部位が4,5,6ヶ月時に治療前より減少。数・体積としては44%、41%(p=0.0018)と減少した。耐用性は問題なし。
機序はというとhttp://plaza.umin.ac.jp/JPS1927/fpj/topic/topic_122_2_181.htm 解説が掲載されていました。
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MS の新しい治療薬の候補としては,コレステロール合成に関わるHMG-CoA 還元酵素の阻害薬スタチン類やα4インテグリン抗体などがある.
まず,MS の動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)マウスにおいて,アルバスタチンはTh1からTh2へのシフトを促すとともにミクログリアのMHC クラスII の発現を低下させ,炎症反応と神経症状を強力に抑えることが明らかとなった(Nature. 2002;420:78-84.).
by internalmedicine | 2004-05-18 11:58 | 医学