CDCは今冬インフルエンザに対しアマンタジン(シンメトレル)使用しないように推奨
2006年 01月 16日
CDC(米疾病対策センター)CDC HEALTH ALERT
http://www.cdc.gov/flu/han011406.htm
2つのM2イオンチャンネル抑制剤である(アマンタジン、リマンタジン)は米国内で流行しているインフルエンザウィルスに対して耐性が生じ、2005-2006年は使用しないようにと推奨した。
アマンタジンはパーキンソン氏病にも用いられるがその場合は使用継続してほしいとのこと。
アマンタジンへのウィルス耐性は急激に進行し、M2蛋白のアミノ酸部位 26,30,31,34のポイントミューテーションであり、アマンタジンとリマンタジンの交差耐性を生じているものである。最近の世界での報告では1.9%→12.3%とここ3年間で急激に増加し、米国では2004年の1.9%から2004-2005年インフルエンザシーズンに14.5%とUSでは増加している。
2005-2006年のシーズンで120のインフルエンザA(H3N2)ウィルスを同定し、うち、91%がM2蛋白のアミノ酸部位31でアミノ酸変化があり、これはアマンタジン・リマンタジンの耐性と関連する。
こういったことから、CDCはアマンタジン・リマンタジンの使用しないことを推奨した。
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タミフル使用が主な日本では、どうなのか・・・早急に厚労省のコメントが求められる。
タミフル一時入手不能な時期が日本でもあったとのことで、代替的にシンメトレル使用されたケースがあったと聞いているので・・・
厚労省がタミフル備蓄の関係で、卸に圧力を掛けさせ、流通に制限を掛けさせているわけだから・・・このことは日本厚労省の方針に重大な影響をあたえるはずである。
by internalmedicine | 2006-01-16 12:14 | インフルエンザ