上部消化器症状に対して除菌は効果あるもコスト倒れ・・・では血小板減少は?
2006年 01月 27日
血小板減少症の文献をみると・・・引用多くされている論文でさえ、信頼区間で表すと11%-69%、日本の報告論文で19%~58%での効果
・・この場合は半数以下の効果であろうが、やはり、他の治療法と比べれば除菌に価値を認めることとなるのだろう・・・
日本ほど安い内視鏡技術料は世界に類をみないのだが、そのせいか、まず除菌ありき・・・が欧米の医療・・・消化器症状があればすぐ除菌したがる?
Impact of Helicobacter pylori eradication on dyspepsia, health resource use, and quality of life in the Bristol helicobacter project: randomised controlled trial
BMJ 2006;332:199-204 (28 January)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;332/7535/199
除菌群で2年後35%患者減少:オッズ比 0.65 95%CI 0.46-0.94 NNT 30
定期的な症状29%減少:オッズ比 0.71: 95%CI 0.56-0.90
NHS雄とは2年間に除菌群で2年間に除菌群で£84.70 (£74.90 to £93.91) 多く、除菌費用は£83.40 ($146; {euro}121)。
QOLの相違は2群間でない。
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コスト的にみれば、社会的な取り組み敏江の除菌は意味ない除菌ということになるそうだ
私は胃ガン予防のための除菌というのは専門家ほど否定的なのだろうと思ってたが、医療系MLの話の流れはそうでもないようである。・・・職場検診で抗体検査を調べ、近くの病院で相談するようにと無責任検診が跋扈している背景になっているようである。
癌が1割でも予防できた場合と胃もたれが1割予防できたときのインパクトは違うわけだから、この場合の検討はやはり、QALYなどのファクターを考えた上での費用効果で検討すべきだろう。
by internalmedicine | 2006-01-27 17:59 | 医療一般