家庭内バイオマス燃焼によるCOPD予後

biomassというと、メタンガスなどを思い出すが、どうもこの場合のバイオマスは、主に家屋内の燃料を述べているようである。


COPDの原因として職業上のdustや化学物質(vapors、刺激物質、ヒューム)とともに、換気の悪いところの室内の料理や暖房に用いるバイオマス燃料があげられている。

具体的事例では木材の家屋内燃焼が問題になっているようである。

Survival of Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease Due to Biomass Smoke and Tobacco
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 173. pp. 393-397, (2006)
女性は、たばこ喫煙者と同様、バイオマスの暴露により気道閉塞を来しうるが、その臨床的背景や生存率は詳細に記載されてない。
7年間、連続520名の患者を登録し、生存予後を評価したもの
481名フォローアップし、バイオマス群の患者、主に女性84%はタバコ群より高齢で、背が低く、BMIが大きい(P<0.0001)
気道閉塞はより喫煙者で重症で(p<0.001)
QOLや歩行距離は両軍とも同様。
COXの回帰多変量解析では、年齢(RR 1.02 95%CI 1.02-1.07)、 予測FEV1 0.96(95%CI 0.96-0.99)、BMI(RR 0.95 95%CI 0.90-1.01)、酸素飽和度(RR 0.96 95%CI 0.92-0.99)が予後因子だが暴露や性別はそうではなかった。





<蛇足>
カタカナでバイオマスというと高度処理されたメタンガスなどを思い出すし、検索してもそんなのしか出てこない。・・・このへんがカタカナ言葉の弊害である。
小泉周辺にはカタカナ言葉を多用するアホどもが多く、真の外国の姿を知らせることなく、イメージ先行で、国民を煙に巻く連中がそろっているようである。その下っ端のほりえもんは周辺から去ったようだが、中核にいるようであるが・・・

by internalmedicine | 2006-02-08 09:28 | 呼吸器系  

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