Work Stressがメタボリックシンドロームとの相関・・・
2006年 03月 03日
なぜ、そんな馬鹿なことが生じるか?・・・研究者たちが一次資料を探ってないからである。
で、いろんな横文字の言葉が表層的に世間を漂い、薄っぺらな印刷物が書店に並び、テレビから動画が流れる・・・厭世的になる・・・・
Work Stressは、明確な定義があり、単なる職業全般に関わるストレスではないのである
Chronic stress at work and the metabolic syndrome: prospective study
BMJ 2006;332:521-525 (4 March)
Work Stressとメタボリックシンドロームとの相関について前向きコホート研究
対象者:10308名の男女(35-55歳)、20のロンドン市民サービス部門雇用者(Whitehall II study)、4年平均フォローアップ
メインアウトカム:仕事のストレスは、iso-strain model、4回測定
メタボリックシンドロームの生化学的測定、National Cholesterol Education Programの定義に基づき1997-9測定
結果:
他のリスク要因と独立して、14年間の仕事のストレスとメタボリックシンドロームの量依存的な関係が示された。
慢性仕事のストレスを有する被雇用者、3以上の暴露は、仕事のストレスのない人に比べ2倍超なりやすい(2.25 95%CI 1.31-3.85)
【Work Stress】
Work Stressは、職業上の要求について質問における被験者の反応が高く、意志決定についての質問に関しての反応が低いときと定義
('job demands'と'job decision latitude'の中央値測定未満が具体的な対象者
iso-strain modelは、work stressの概念のいくつかの変数の一つで
仮説として、社会的な孤立(すなわち共同作業者やsupervisorがサポートしてくれない場合のような)から生じるものである
http://www.amazon.co.uk/exec/obidos/ASIN/0465028977/infoline0f-21/202-3395425-9823812
↑
著者のRobert Karasek教授は、Job Demand Control(JD-C) Modelで、work stressの分野の先行モデルである。
日本語版JCQについて言及
↓
http://eisei.med.okayama-u.ac.jp/jstress/JCQclub/jcqdoc.htm#2
<あまりに変更しすぎなのでは?>
表:http://eisei.med.okayama-u.ac.jp/jstress/JCQclub/jcqdoc.htm#table2
“日本語版JCQ尺度の各尺度の平均得点は米国での平均得点とほぼ一致しており、国際比較に利用可能な尺度”というのは、分布の類似性を評価するにははちょっと乱暴ではないかと思うのだが・・・
ストレスという言葉のあいまい性(http://intmed.exblog.jp/2232117/)から
allostasis”と“allostatic load”を用いる方法(http://intmed.exblog.jp/2727839/)を身体的影響についての検討の場合使われるようになっている。
Work Stressに関しては医療者でもちょっとずれた分析がなされており、お役人たちの文章も、拡大解釈されている。
それに加え、馬鹿マスコミが・・・ストレスの拡大解釈、独断解釈を行って、過労死の問題と混同した報道も行う可能性があり、不勉強の司法人たちにもその悪影響が生じる可能性が・・・
原著を尊ばない研究者・専門家と役人・・・そして、専門家を尊ばない馬鹿ジャーナリズム・・日本の国の特殊性だと思う・・・
(アスベストに関して一方的な報道がなされているのをみて、まだ、やりやがってるなと・・・)
ところで医者ほど、社会的孤立性が実感される時代はすくないのではないか?
諸外国に類をみないほど、科学的根拠無く、司法行政から痛めつけられ、
結果論で責められ、リスクを少なくするための原資を確保できず・・・
医師のWork Stressを測定すべきだと思うのだが・・
by internalmedicine | 2006-03-03 12:05 | 医療一般
