低脂肪食が体重増加と関連しているわけではない
2006年 03月 08日
反吐がでるほど低俗で、too lateの情報の巣窟:フジテレビ:あるある大辞典:炭水化物(Atkins)ダイエット礼賛番組などがよくやる方法で、一方的に食事のごく一部の成分に健康によい効果があるからそれを摂取すべし・・というやつ・・・低俗番組作成者のオメーらから、命令される筋合いはないといつも頭にくるのだが・・・
”低脂肪食が体重増加と関連しているわけではない”と・・・食事の質だけを問題にする方法論に意義が唱えられている。
WOMEN’S HEALTH INITIATIVE UPDATE: Low-Fat Diets Not Associated with Weight Gain
低脂肪、高炭水化物食が原因であるとの信奉が多くの出版物でさらに促進されている。最近の研究でその信奉にチャレンジしているものがある。
WHI Dietary Modification Trialにおいて、48835名の閉経後US女性対象
総カロリーの約20%脂質摂取を減らし、野菜を増やすことをに焦点を当てたもの
グループセッションは初年度18回、後に年4回行われ
対照群は食事・健康関連教育素材を受け取っただけ
平均フォローアップ7.5年で、介入女性群は、体重増加の傾向は無かった。
実際、初年度第10が有意に減少(2.2Kg平均)、対照群に比べ体重減少持続
脂肪よりカロリーの比率減少した女性でもっとも体重減少が多く、介入群・対照群での、脂質減少11%以上の対象者はそれぞれ体重減少1.50Kg、1.25kgであった。
野菜・果物摂取量増加した対象者では、体重減少は同様だが、より程度が少ない。
研究者たちは、低脂肪食事パターンは閉経後女性の体重増加をもたらさない、介入群にはカロリー制限を求めなかったのので、体重減少が大幅でなかったとしても驚くべきではない。
食事の種類より体重減少にはadhrenceが、4つのダイエット研究では重要
多くの患者はライフスタイルの変化で利益を得ることができ、低脂肪食を好む。
この好みを安全に推奨として取り入れていくことが可能である。
Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Breast Cancer, Colorectal Cancer, and Cardiovascular Disease: The Women’s Health Initiative (WHI) Randomized Controlled Dietary Modification Trial
朝からテレビ番組で盛んに報道してたようだが・・・結局「脱共益タンパク質」(Uncoupling protein:UCP )-1(褐色細胞)経由の話?・・・特別にニュースで取り上げるほどなのか?・・・臨床医学の厳しさをしらず基礎医学系に甘い馬鹿メディア
↓
肥満治療への道に?内臓脂肪から食欲抑える信号解明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060308-00000201-yom-soci
原文:Signals from intra-abdominal fat modulate insulin and leptin sensitivity through different mechanisms: Neuronal involvement in food-intake regulation
http://www.cellmetabolism.org/content/article/abstract?uid=PIIS1550413106000611
脂肪(Epi)のuncoupling protein 1(UP1)のごく少量のectopic expressionがインスリンとleptin抵抗性を可逆性とすることが判明された
EpiのUCP1発現は耐糖能を改善し、食事由来・遺伝由来の肥満マウスモデルの食事摂取を減少
一方、leptin受容体変異マウスのUCP1発現は食事摂取量は変化がない、血糖やインスリン値は有意に減少
食事量低下はレプチン信号を必要とする、一方、インスリン感受性はレプチンと関連してないように思える
野生種マウスでは、副睾丸の局所的神経除去と薬物的な求心神経束切断で、食事摂取量が減少。
このことは腹腔内の脂肪組織からの求心神経シグナルが視床下部感受性をmodulateすることにより食事摂取を調整することを示唆
新規シグナルがメタボリックシンドロームの治療ターゲットとなる可能性
by internalmedicine | 2006-03-08 17:12 | メディア問題