食物アレルギーの診断と管理のガイドライン
2006年 03月 23日
Ann Allergy Asthma Immunol. 2006;96:S1-S68
ガイドラインなのに・・・有料かよ・・・日本みたいなところだなぁ・・・と
拾い読み
1)食物アレルギーの有病率は食物に対する食中毒などの発生件数よりかなり少ない。医療従事者は食物アレルギーについての間違った仮説を持ち続けるべきではない。
・・・さっき、ちらっと見た徹子の部屋で、卵アレルギーと食中毒・感染症を混同して黒柳徹子がしゃべってた。
2)「食物に対して反応があると患者が誤って診断されれば、不必要な食事制限によってQOL(生活の質)や栄養状態に悪影響が及ぶ恐れがある。
牛乳、小麦、卵などの大部分の食物アレルゲンに対する感受性は小児期後期に消失傾向があるが、ピーナッツ、木の実、魚介類に対するアレルギーは生涯持続する傾向がある。
成人では、果物や野菜に対するアレルギーは、成人で多い。花粉などの空気中のアレルゲンと共通する同類の蛋白質であるため、こうした食物アレルギーは晩年になってから発現することがある。
・・・私もそうであるが・・・pollen-food allergy syndromeやOAS(Oral allergy syndrome)が近年多くみられる。他のアレルギー反応とオーバーラップしたり、より重症化したり、原因精査・アドバイスが必須
。
3)食物アレルギーの評価は、リスト作成や病歴など
4)皮膚プリック試験や皮膚穿刺試験はスクリーニングに有用
ピーナッツ、牛乳、卵、木の実、魚、貝など安定した蛋白質を含有する食物から抽出した市販の食物エキスでは、大部分の患者で確実に特異的IgE抗体が検出される。
果物、野菜、不安定な蛋白質を含有するその他の食物から抽出したエキスでは確実性が低いため、まず食物を穿刺し、その後に患者を穿刺する方法が有用である場合がある。
皮膚試験やin vitro試験の結果は、患者の皮膚にもはや臨床的に感受性がなくても陽性を示すことがある。
5)皮内または真皮内の皮膚試験は、潜在的に危険であり、感度が過剰で、許容できない偽陽性反応率と関連しているため推奨されない。
American Academy of Allergy Asthma & Immunology
にもガイドラインが記載されている。
by internalmedicine | 2006-03-23 16:55 | 医療一般