糖尿病のコントロールが悪いほど冠動脈多枝病変増加
2006年 04月 10日
Association of Hemoglobin A1c Level With the Severity of Coronary Artery Disease in Patients With Diabetes Mellitus
The American Journal of Cardiology Volume 97, Issue 7 , 1 April 2006, Pages 968-969
胸痛を理由に冠動脈造影を152名の男性、163名の女性の糖尿病患者(平均年齢 55±8歳)で行った。
平均HbA1c値は、
0-冠動脈疾患(132) 6.66±0.58%
1-冠動脈疾患(40) 8,00±0.84%
2-冠動脈疾患(76) 8.83±1.45%
3-4冠動脈疾患(67) 10.40±2.28%
HbA1c値とCADの数には相関がある。
うつを有する患者は傾向血糖降下剤のAdherence悪し
Depression in Patients with Type 2 Diabetes: Impact on Adherence to Oral Hypoglycemic Agents
he Annals of Pharmacotherapy: Vol. 40, No. 4, pp. 605-611.
MPR-1 86%; MPR-2 66% vs MPR-1 89%; MPR-2 73%
うつ状態によりHbA1cが変動することはよく経験するが・・・
その内容は検討されてない気がしていた・・・やはり薬物に対するAdherenceの問題も大きいようである。後は生活習慣はどの程度関連しているのか?
糖尿病に限らず最近、臨床的な講演を聴くといつも思うのだが
・大規模臨床治験中心
治験の統括者がまるですべて自分の仕事である如く偉そうに話をする
スポンサーである製薬会社の介入が目立ちすぎる・・・純粋な学会の発表なのに背後にスポンサーの影が・・・
・基礎医学と臨床、症例対照や症例報告をエビデンスレベルの高い研究と同一視・混同した内容
基礎医学の研究で臨床をしゃべる講演
・小規模の後顧的なその場限りの発表が多い
臨床的スタンス・フィロソフィーを感じられない臨床発表・・・これは以前からだが
糖尿病の講演などはワンパターンで、私のような無知のものでも飽きる・・・なぜか・・・臨床に直結した講演ではないから・・・どういう講演なら興味をひくか
・・・たとえば、糖尿病のコントロールがどれほど悪ければ背後因子を含めた上で冠動脈疾患のリスクは数年以内に何%、運動療法によりどれほどの効果が期待でき、運動療法をすることにより何%で心血管事故が生じるか・・また、その時のインフォームド・コンセントの具体的資料は・・・などより実践的な資料を提示してもらいたい・・・などとつまらん講演を聴きながらいつも思うのだが・・週末に各地の講演をしまくって患者をろくにみずに大規模臨床だけの講演をしているおえらい教授様方には無理だろうな
by internalmedicine | 2006-04-10 11:09 | 動脈硬化/循環器