人工呼吸離脱を知らない病院




呼吸器外しは心肺停止後 射水市民病院が方針 記事:共同通信社【2006年4月12日】  
人工呼吸器取り外し問題を受けて、富山県の射水市民病院は11日、延命治療の在り方などを検討する院内の委員会の初会合を開き、患者に取り付けた呼吸器は心肺停止しない限り外さないとの方針を決めた。 呼吸器装着時のルールについても協議し、末期患者に呼吸器を取り付ける場合は、原則として事前に書面で本人や家族の同意を得ることとした。 委員会のメンバーは医師、看護師ら計16人。冒頭、麻野井英次(あさのい・ひでつぐ)院長は「終末期医療における人命の尊重と、患者の意思の尊重を両立できる指針を作成することがわれわれの務めだ」などとあいさつした。



文字通り受け取れば・・・・ここの病院に入ったら、原則として救命のための人工呼吸は患者家族の同意を得ないとできない・・・急変時対応ができない。そして一度人工呼吸をつけたら外せない・・・人工呼吸離脱できないのか?・・・やだなぁこんな病院と思う人も多いのでは・・・



だいたい、末期の判断はだれがするのか、また、どのような基準で行うのか
人工呼吸離脱とウィーニングとの境界の明瞭化されてない状態で、たとえばCOPDなど慢性呼吸器疾患患者、心不全患者、腎不全・肝不全患者などでは、EOL(終末期)の判定がむずかしい
・・・結果どうなるかというと・・・助かるべき患者に消極的な呼吸管理がなされる可能性がある。

また、人工呼吸離脱訓練に関して消極的となり、離脱可能であってもNPPVなどがなされない可能性がある。

・・・専門性の高い議論がなされたか実に興味深いが、あまりに短期間の結論なので非常に疑わしいと思う。

by internalmedicine | 2006-04-13 12:23 | 呼吸器系  

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