心不全患者への持続的な運動トレーニング効果

H18.4月の改訂は禍根を残す改訂となっている。特にリハビリテーション関係は見なし理学療法士を一部分野でみなし、専有業務という概念を放棄させ、医学会総会下でない法人格もない“学会”を医療保険上の資格認定にしてしまっている。

特に慢性期リハビリテーションを医学管理から除去したことは世紀の愚行と思われる。

心疾患患者慢性期患者への持続的運動トレーニングが与える好影響についてその機能改善効果、QOL改善効果が報告されるようである。

(引用:http://www.medpagetoday.com/Cardiology/CHF/tb/3191

心不全患者で、自宅ベースの好気的トレーニングは高い神経ホルモン的な活動性を改善し、機能的な能力を改善すると報告されている。
臨床的及びQOL上の利益が9ヶ月間の好気的トレーニングとアドレナリン過活動性・natriuretic petptideの過剰発現の鈍化をもたらすことがで報告。

以前の研究でも運動プログラムの利点がしられていたが、長期的なトレーニングプログラムで機能の改善をもたらしたことは示されてなかったとのこと。
運動負荷は効果が達成するよう調整されている。
最低でも週3回、30分間bikeにおけるサイクリングを含むもので、wearable deviceによル測定によりpeak VO2 のパーセンテージ割り当ての心拍にあわせたもの
コンプライアンスを定期的にチェックし、3ヶ月後、運動負荷量を新規心肺テストにて確認するし補正する。

95名の心不全患者(80名の男性、15名の女性、平均年齢60才)にて、47名をランダムに割り当て9ヶ月トレーニングプログラム(最大酸素摂取量60%)を行い。48名は対照として、標準的な心不全治療プログラムを行うが身体トレーニングを行わない。全例安定し、指摘薬物治療はなされている。
9ヶ月まで85名の患者がプロトコールを完遂。
44名のトレーニングを受けた患者はworkload(+14%, p< 0.001)、 peak VO2 (+13%, P< 0.001)、収縮能 (EF +9%, P <0.01)、 quality-of- life評価改善。

3つのキーホルモンの減少を報告: B-type natriuretic peptide (BNP)、 amino terminal pro-brain natriuretic (NT-proBNP)、 norepinephrine値減少(-34%, p<0.01; -32%, p<0.05; -26%, P< 0.01, respectively).
運動によるpeak VO2増加はBNPとNT-proBNP値の減少と相関 (P< 0.001 and P<0.01

安静心拍減少はm 75 ± 2 beats/min → 69 ± 2 beats/min.
しかし、 VE/ Vco2 slopeは両群とも変化無し

VE/Vco2 slopeの改善が見られなかったことで、運動能力と換気効率の維持されていることが明らかとなった

専門家らは、運動を行った患者の血中BNPとNT-proBNPの減少は心臓収縮能の改善、交感神経の不活化、組織酸素化の改善をもたらしたことを意味する。

血中norepinephrine値の減少は身体トレーニングによる自律神経バランスの有益な改善をもたらしたことを意味する。
研究の限界として、女性比率が少ないことと、健康者が対照としてなかったことである。

by internalmedicine | 2006-04-28 11:00 | 動脈硬化/循環器  

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