豊胸術は乳首の感度を下げる

内科開業医には関係ない分野だが・・・

豊胸術により乳首の感度が鈍るらしい・・・このことは豊胸術を行う医師はこの感覚喪失を術式にかかわらず、対象者に伝えなければならないとサンディエゴにあるカリフォルニア大学Mark M. Mofidの報告とのこと
豊胸術も注入するものなどでいろいろ影響が変わるおもうのだが、ややラフな印象をもってしまうが・・・

Nipple-Areola Complex Sensitivity after Primary Breast Augmentation: A Comparison of Periareolar and Inframammary Incision Approaches.
Plastic and Reconstructive Surgery 117(6):1694-1698, May 2006.
20名の乳房増大術(primary autmentation mammoplasyt)を受けた20名の女性で、乳首の感度が1年後フォローアップにて、対照にくらべ有意に減少した。20名の女性を平均1.12年フォローし、9名はサイズマッチ、非手術群対照と比較した。

periareolar(乳頭周囲)とかinframammary(乳房下)アプローチといった間で感度喪失の差異は無かった。

減量乳房形成後、正常の乳房の感度と手術後のの変化が数年にて感度が増加するという報告もあるが、豊胸術後の感度のアウトカムに言及した論文は2つしかない。

方供述は感度という面では有意に減少し、乳頭周囲と乳房下アプローチでその差異はなく、移植物のサイズと感度の低下は両アプローチとも逆相関となっている。


豊胸術に関しての合併症・リスクについてかかれてるのもあるが、あまりに内科とかけ離れるので割愛・・・豊胸術と関係ある?内科疾患としては膠原病発症頻度増加

Risk of Connective Tissue Disorders among Breast Implant Patients
American Journal of Epidemiology 2004 160(7):619-627

・・疫学的に関連を示唆する文献が多いのも事実(今頃シリコンは植え込んでないだろうが、昔植え込んだひとを時々見る・・・)





患者の満足というのが医療の原点なのかもしれない。だから、生命に関わる医療だけが医療でない。美容外科などは軽視されがちだが決して学問的にも興味ある分野だし、患者満足度という面では華々しい分野にひけをとらないのでは?
 
もっとも・・・メディアに出てくる美容外科の連中をみるとそうは思えないのが多いのも事実だが・・・

患者本人や家族とのトラブルは小さいものを含め絶えないのが現在の医療の現場だろう。互いに幸福になることないトラブル。自分たちを軽く扱われたという不満が日本の医療トラブルの原点というが、もともと多くの患者を診療しなければ経営も成り立たないというのも医者側の言い分。フリーアクセスと米国並みの医療訴訟数増加という具有する矛盾点など、制度上の限界がきているのではないだろうか?国民皆保険・フリーアクセス維持するには国民にもその意味合いを理解してもらわねばならないとおもうのだが、現政府は議論をまともにせず、9年前の資料でその場をごまかす与党・官僚がしくまれた軌道にそって、自己負担増加をもくろんでいるわけである。

by internalmedicine | 2006-05-08 12:05 | 医療一般  

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