一転して、禁煙パッチ保険適応!・・・役人至上主義通達行政

通達行政というのは、役人どもの脳内発案でどうにでもなる。ものを考えてない役人が行政をするとどうなるか、支離滅裂のうえ、現場混乱。4月に人事移動があり、ほとんどわけがわからないのに、通達しまくったためという話もある。・・・おそろしく無責任な役人気質・・・下々のものはどうでも良いのだろう。

ニコチン依存症の健保適応顛末というのは馬鹿役人の通達行政の問題点そのもの

ニコチン依存症治療薬FDA認可すれど・・・依存症治療は毎日新聞へ
と書いたが、一転、健保適応とのこと
  ↓
「禁煙パッチ」一転、月内に保険適用へ 厚労相謝罪
http://www.asahi.com/life/update/0512/009.html
4月から保険診療の対象になった禁煙治療が、主な治療薬とされる「ニコチンパッチ」を使うと自由診療扱いとされていた問題で、川崎厚労相は12日の衆院厚生労働委員会で、ニコチンパッチも今月中に保険の適用対象にする方針を示した。また病院現場の混乱について「周知が不足したことは誠に申し訳ない」と謝罪した。民主党の柚木(ゆのき)道義議員の質問に答えた。 (後略)


朝日の朝刊に掲載後、民主党議員質問・・・最近、民主党議員の活躍してるなぁと実感。
やはり野党は元気があることは世の中をよくすることであると実感。


役人はあやまることを知らず・・・大臣に謝らせる・・・何様!(怒)
なぜ1カ月もたっての通知なのか? 
・・・同省保険局医療課の担当官は、「混合診療なのは明白。わざわざ知らせるまでもない。問い合わせがあれば口頭で答えてきた」



後述のペースメーカーとCTの記事から分かる如く、新聞記事というのは、ことの重要性より、興味をひきそうな内容しか記事にしていない。

ニコチン依存症治療の健保関係の馬鹿役人ぶりというのが今回明らかになったわけだが、今回は(あくまで結果として)メディア(毎日新聞以外)は良い仕事をしたのではないかと思う。



さて、ひとつ重要な記事が記載されていた。
心臓ペースメーカー、X線撮影でも誤作動の恐れ
http://www.asahi.com/life/update/0513/001.html
胸部X線撮影など比較的被曝(ひばく)線量が少ない場合でも心臓ペースメーカーに不要な電流が流れ、誤作動を起こす恐れがあると、大阪市であった12日の日本医科器械学会で発表された。被曝線量の多いCT(コンピューター断層撮影)では特定のペースメーカーが誤作動を起こすため、厚生労働省が昨年から指導を始めていた。
(中略)
厚労省は昨年5月、CTでX線を当てないように製品に表示するようにメーカーを指導。その後、医療機関には、ペースメーカーを使う患者にCTで5秒以上のX線照射をしないように呼びかけていた。



CT検査の上でのペースメーカー患者への注記の新聞記事

植込み型心臓ペースメーカのX線CT検査中の不具合事例について
http://www.jsrt.or.jp/web_data/news_files/1112866748.html
植込み型ペースメーカの一部の機種において、X線CT検査中に当該製品が部分的電気的リセットを引き起こす不具合事象が国内で11件報告されております。
 検証の結果、これらはすべて臨床下におけるX線CT装置のX線が当該製品上を照射した際に引き起こされる事象であることが判明すると同時に、当該製品上をX線CT装置によるX線が照射中又通過にオーバーセンシングを引き起こしていることも判明しています。
 厚生労働省は平成17年3月31日付で、当該事象の発生については、当該製品の構造上の問題を否定できないこと及びリセット発生に係わる解除等の早急な対応が実施されなかった場合の重篤な健康被害発生の可能性を否定できないことから、当該会社に対して、当該機種の添付文書について追記等の改訂(【原則禁忌】)を速やかに行うことと医療関係者に対して注意喚起すること等を通知・・・

<参考資料> 
(薬食審査発第0331021号、薬食安発第0331005号)
(薬食審査発第0331022号、薬食安発第0331006号)


これなんぞ、X線CT装置等と植込み型心臓ペースメーカ等の相互作用に係る「使用上の注意」の改訂指示等についてから続くものだと私は解釈していたが、この新聞記事に記載されるまでCT関係の業者からは連絡もなかったと記憶している。


通達行政というのは、上から水をまいて、末端までその情報が行くかどうかはさほど気にしないようである。情報を積極的に手に入れない方が悪いと役人たちはのたまうのだろう。

by internalmedicine | 2006-05-13 08:54 | くそ役人  

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