日本独特の病名“生活習慣病”

生活習慣病の名付け親 日野原重明氏ということですが、では、生活習慣病なる病名は諸外国には存在するのか?
答えはおそらくNO!

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 世界保健機関(WHO)総会は22日、肥満症、心臓疾患、糖尿病などを予防するための「食生活と運動に関する世界戦略」を採択した。生活習慣病に対する初の国際指針。各国の実情に合わせて肉付けするよう求めている。 (朝日新聞(05/23 00:06) )
http://www.asahi.com/health/life/TKY200405220332.html

CNNでは、「世界的な食事戦略が採択 WHOは肥満対策青写真を認可」“Global diet strategy adopted WHO approves blueprint for battling obesity”
世界の専門家が食事と運動習慣に対する世界戦略を公式に採択、肥満・糖尿病・癌のような疾患に戦うための流れの一つとして
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なる記事が掲載されておりますので・・・おそらく、“生活習慣病”は朝日新聞の意訳にすぎないというわけです。


当該、WHOサイト
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Diet and physical activity: a public health priorityK/a>

To guide the development of a WHO Global Strategy on Diet, Physical Activity and Health
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には “慢性疾患(心血管疾患、癌、慢性呼吸器疾患、糖尿病、骨粗鬆症、齲歯のような非感染性疾患をを含む)”としてしか記載されてません。
一部感染症と関連が取りざたされている病態もあるので、けっこうアバウト・・・


感染症などの新しい病原体が判明したときにそれによってもたらされた病態を新しい病名で呼ぶことはさほど議論のいらないことだろう。だが、新しい病名をつくるというのは、慎重でなければならない。新しい病名を呼ぶときは、その診断名によって他の診断名の病態と明確に区別されるものであり、できれば予防法・対処法・治療法がことなるものでなければ、混乱をもたらすだけです。
精神科におけるDSM批判の一つは、基準における科学性のなさです。
“生活習慣病”という病名をつくれば共通の診断基準、その予後、治療的意義付けがなされなければなりませんし、科学的裏付けが必要なはずです。

“高血圧”や“糖尿病”を一つの診断基準にする必要があるのでしょうか?“代謝症候群”なる診断群がworld-wideに提唱されています。これは科学的検討がなされてます(What is the metabolic syndrome?


しかし、“生活習慣病”なる病名は科学的裏付けのなされない、各学会・研究会のアシストのない健康21という役人が根拠なく考え、メディアが誘導する、“病名”であるといまのところは私は考えております。あまり科学的な検討をくわえるときは“生活習慣病”なる“病名”は使わないほうが良いとおもえます。

外国での名称というサイトがありますが、WHOサイトからみればあまり深い意味でつかっているものとはおもえません。

#便秘だって生活習慣病なんだが・・・



次は・・
善玉・悪玉の名付け親 東海大学名誉教授 医学博士 五島雄一郎先生
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by internalmedicine | 2004-05-31 16:38 | 医療一般  

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