小児科は小さい内科ではない。・・・咳嗽編
2006年 05月 15日
小児科は小さい内科ではない。
“Pediatricians Are Not Just Small Internists”
"A Child Is Not Just a Small Adult"ってのをよく聞くし、小児科の臨床講義の最初がそれだったような気がする。もっとひどい言い方をすれば、小児は別の生きもの
この言い回しを強調しながら、薬剤設定量というのを単に成人の延長で決められていることが多い。小児の体重当たりの呼吸量(換気量)や飲水量が大人より多いことなどを説明する場合に使われているのである。・・・何か矛盾を感じる講義もあったが・・
小児領域では成人と異なるロジックを使わなければならない。・・・ということに他ならないということは確か。(馬鹿新聞記者どもは、内科のロジックは簡単だというかもしれないが・・・そんなことはない!)
Evaluation and Outcome of Young Children With Chronic Cough
(Chest. 2006;129:1132-1141.)
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/129/5/1132
108名の子供のコホート研究(2.6歳)、wet cough(n=96 89%)、BAL液試料にて45.4%で診断。
最終診断で最も多いものは、細菌性気管支炎(n=43 39.8%)
他の診断群より有意に多いBAL好中球であった。(p < 0.0001)
喘息、GERD、UACS(上気道咳嗽症候群)は成人の通常の慢性咳嗽の原因だが、小児では<10%であった。
(クリック)
vs(成人の咳嗽アルゴリズム)
http://www.chestjournal.org/cgi/content/full/129/1_suppl/1S/F3
参考:" 米国胸部専門医学会が咳のガイドラインを改訂
by internalmedicine | 2006-05-15 08:54 | 呼吸器系