地域医療の挫折 北海道せたな町

「地域医療の挫折 北海道せたな町」 ETV特集 5月20日22:00~23:30

一般の医者を見当違い批判する変な編集(取材源の意見に同調するメディアの性癖が主因だろう)もあったが・・・おおむね妥当な番組。合併推進による弊害をメインにあつかったもので、その手法のコスト・ベネフィットなど科学的な検討ではないが・・

行政との連携の破綻(合併による方針転換)→制度の破綻を主に取り扱ったもの

箱物主体に陥り、システム構築に金をかけようとしない日本全体にかかわる問題がこの本質だと思う。医師不足問題が全国にあるが、医者を頭数だけそろえれば、病院経営はうまくいくと勘違いされているかもしれないが、大きな間違い。現町長は政治的に辞めたと主張、医師側はシステム構築関与を主張。町長側は医師に行政への口出しをしてほしくないという主張。研修医受け入れを人件費アップを理由に拒絶。


・村上医師の、赤ひげを強要すれば医者が逃げる という意見に納得
持論と合致

・日本一高い入院費用からの脱皮
  予防医療:健康懇話会、肺炎球菌ワクチンの公費助成、インフルエンザワクチンの公費助成、記念パッチの公費助成
  在宅化:リハビリテーション強化というより筋肉強化、作業療法の強化
  地域包括ケアの賛美

・パラメディカルの自主性尊重
薬剤師は、小児薬剤+アイスクリーム特定商品の組み合わせ、低血糖時のジュースに品目指定などの指導まで細かく行うなど



行政側・・・医療専門家へのリスペクトのなさ・・・それがこの国の最大の問題点




診療所を立ち去る際の、WindowsNTを未だにつかってるところやヘェボタンが出て、地域住民のお見送りがすてきだった。・・・そして新任地での、どこかたどたどしい診療
(ほんとはなじんだところがやりやすかったんだろうなぁ・・・)
新任地が彼とニーズが合致した地域であることを願う・・・

by internalmedicine | 2006-05-21 06:56 | メディア問題  

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