年齢層別化コロノスコピー  乳癌におけるMRI検診

 日本の検診というのは科学性が無く、行政こそ税金の効果ある利用法を科学的に検討する義務が有ると思う。非科学的似非人権派が怖くて行政が何もできないというのは理解できるが、科学的な検診システムが必要である。疑問視され続ける検診が科学的な批判に影響されることなく放置されつづけている。試験前確率や尤度比、Risk Strategyなど、医学的検査の根本を忘れた検診システムは人間ドックだと述べる非科学的システムとともに日本の暗黒システムだと私は思ってる。


50代のコロノスコピーを受けさせる努力をもっとすべきであり、年齢に於いて層別化したストラテジーが必要であろう。
Linらの分析:JAMA. 2006;295:2357-2365.
検診colonoscopyを受けた人の横断的研究により老人と若年でのCRC(大腸癌)検出検査を行う時にlif-yearsを推定。
CRCの頻度の高い老人では、80歳以上でのcolonoscopy検診はlife expectancy experiencedは50-54歳のヒトに比べてわずか15%程度と推定。


Singhらの報告:JAMA. 2006;295:2366-2373.
colonoscopy陰性後のCRCリスク減少の程度と期間を検討し、colonoscopy陰性では一般にくらべて60-70%リスク減少し、10年以上リスク減少が持続する



BRCAの検査は米国では、そのEthicalな問題を含め、数百ドル~数千ドルのコスト前提で、検討されている。
MRIはmammographyより高リスク群では早期に乳癌を検出する。
Plevritisらは、コンピューターシミュレーションにてBRCA1・BRCA2 mutation陽性の女性の検診のコスト・効果を評価した。
MRIを加えることでは年齢によりそのコスト効果は変動。
QALYあたりのコスト効果閾値をベースにすれば、BRCA1 mutation女性では毎年MRI
+mammographyが35-54歳にてcost-effective、2年ごとMRI+年ごとのmammographyが35-54歳のBRCA2 mutationではcost-effective
JAMA. 2006;295:2374-2384.

by internalmedicine | 2006-05-24 10:03 | くそ役人  

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