虫垂炎手術は夜間をさけて翌日に・・・
2006年 06月 07日
深夜に手術を避ける短期間の遅れは臨床的に安定している患者なら、朝方十分休息がとれてる外科医による手術を受けることの方がよいと考えられる。しかし、この結果にも問題があり、アウトカムの差が少なく、ベースラインの違いが両群間にあるということである。
Journal Watchからひろったもの
Arch Surg. 2006 May;141(5):504-6; discussioin 506-7.
【目的】手術スケジュールに影響を与えないよう、夜間ということのnegativeな影響を患者にあたえないことを目的に、12時間虫垂手術を遅らせることが急性虫垂炎の患者にいかに影響をあたえるか?
DESIGN: Retrospective study.
SETTING: Large teaching community hospital.
2002年1月1日から2004年12月31日まで実施した虫垂切除380名のカルテのレビュー
炎症のある虫垂と病理上判明した患者記録を2群に分け、12時間以内にEDで虫垂切除されたものと、12-24時間後切除なされた患者。
早期群と後期群に入院期間、手術時間、進行病期比率、合併症比率に差異がない。
【結論】12-24時間急性虫垂炎の手術遅延は有意に穿孔・手術時間、滞在期間に影響を与えない。夜間シフトの間のナーシングスタッフ、麻酔チーム、待機手術スタッフの使用を少なくし、手術室スケジュールの使用を妨げないものである。.
フジテレビ極悪番組で、医者がすぐ駆けつけられるところが良い病院というのがあったが、かれらの睡眠状態と、その劣悪環境下の判断・主義の低下というのが、臨床的アウトカムへ影響をどのようにあたえているのか調査する必要があると思うのだが・・・
by internalmedicine | 2006-06-07 10:18 | 医療一般