医療上の“色”は信用できるものか?・・・新生児胆汁性吐瀉物の色
2006年 06月 09日
Walkerらは、嘔吐物に胆汁が含まれるかといより、吐寫物の色を聞く方が情報量が多いと述べている。小児外科での歴史的なティーチングは、新生児の胆汁嘔吐は腸閉塞と関連するというものであり、このような対象者では精査が必要で、結果的に30-40%も手術を必要となるというもの。
誤判断を回避するため、黄色の吐瀉物を除外し、緑色の吐瀉のみ精査を行うという判断も一方法である。ところが、観察者に於いて色の認識というのは一致しているのだろうか?
そういう根本的な疑問をなげかけた論文
Colour of bile vomiting in intestinal obstruction in the newborn: questionnaire study
BMJ 2006;332:1363 (10 June)
【参加者】47名のGP、29名のbaby unitの看護師、48名の助産師、41名の赤ちゃんや乳児をもつ母親
【アウトカム測定】赤ん坊の嘔吐物に胆汁が含まれるのはどの色なのかを示すもの
1つ以上の色を選んでもらい、胆汁にベストマッチする色かを質問に答えてもらうもの
【結果】胆汁が含まれる吐瀉物において
ベストマッチした色が黄色と考えた比率
GP:12(25%)
baby unitの看護師:1(3%)
出産後の助産師:5(10%)
両親:23(56%)
【結論】
新生児の嘔吐の色について一致率が少なく、胆汁が含まれるかどうかより嘔吐物の色を両親に尋ねることが適切だろうが、胆汁の色に関する認識が、医療関係者と両親でも異なる。このことは、黄色い胆汁でも腸閉塞を除外できないということになり、状況においては手術の遅れなどにつながる危険性がある。
使用された色パターン

新生児を扱う看護師・助産師は胆汁性嘔吐=緑という認識が一致しているようである。
滅多に新生児をみないGPが、胆汁性嘔吐物としていいのかどうか・・・若干不安になってきた。
記載としては・・・デジカメかな?・・・・これもホワイトバランスをとらないと・・・なんにしても、基本的な診察手技問診技術にもつっこみどころがいっぱいあるようである。・・・こういう基礎的な検討に興味がいけば臨床は楽し・・・ということになる・・・
by internalmedicine | 2006-06-09 11:03 | 医療一般
