蛋白尿:ACE阻害剤・ARB併用治療併用

ACE阻害剤とARBの併用ってのを煽る・・・メーカーが多い


Combination Therapy With an Angiotensin Receptor Blocker and an ACE Inhibitor in Proteinuric Renal Disease: A Systematic Review of the Efficacy and Safety Data
ACE阻害剤あるいはARBによるRAS系の遮断は、尿中蛋白分泌減少・糖尿病性・非糖尿病性蛋白尿性腎疾患の進展を遅らせる可能性がある。
ACE阻害剤・ARB併用治療の安全性・有効性はまだ確立していない。
併用療法のシステミック・レビューをおこなったもの。

31のRCT(n=654)で、併用療法にて少数だが
有意な血中K値の増加(比重平均差異 0.11 mEq/L[0.11mmol/L] 95% CI 0.05 - 0.17)
有意でないGFR減少(比重平均差異 1.4 mL/min[0.02 mL/s] 95% CI 2.6-0.2)


ARBを追加することで、ACE阻害剤単独に比べ、蛋白尿減少(比重平均差異 440 mg/dl 95% CI 289-591)
この効果は糖尿病患性(210mg/d 95%CI 84-336)・非糖尿病性腎疾患(582 mg/d 95%CI 371-793)にて観察される。

この影響は糖尿病にて210mg/d 95%CI 84-336 非糖尿病にて582 mg/dl 95%CI 371-793


結論から言えば、ACE阻害剤+ARBは、慢性の蛋白尿性腎疾患に関して安全であり、臨床的意味あるカリウム値やGFRに影響を与えない。
短期間の結論だが、併用療法は蛋白尿減少と相関する。
長期的なフォローアップによる追加的なトライアルが必要である。

CHARM-Added>などの心不全への治験結果がある

それにしても、循環器系薬剤は、スポンサーbasedなウェブサイトだらけで検索に苦労しますなぁ・・・

by internalmedicine | 2006-06-28 16:25 | 動脈硬化/循環器  

<< ヨード過剰摂取:甲状腺機能低下... 輸血保存も古くなると死亡率・入... >>