COPDガイドラインまた発表・・ガイドライン多すぎ

ガイドラインを多数乱発されるのはうんざりです。混乱をもたらすばかり・・・
特に日本のはいろいろ問題が多すぎ・・

アメリカ胸部疾患学会"the American Thoracic Society" と ヨーロッパ呼吸器学会"European Respiratory Society"のジョイントのガイドラインが発表されました。

“両学会は、COPDに対する世界的な取り組みとして、GOLDの最近の普及を評価する。しかし、広範なGOLDイニシャチブ適応するための両学会のメンバーの特異的な要求がある。kのため、酸素療法の特異的推奨、肺リハビリテーション、非侵襲的換気、COPD存在下の手術・COPDに対する手術、睡眠、飛行機旅行、終末期である。
加えて、特異的な強調を喫煙習慣とその対処方法に対して行っている。”

と目的をしております。


“スパイロメトリー分類は健康状態、医療ソースの利用、急性悪化、死亡率を予測するのに有用。しかしながらpopulationとして用いることを念頭に置いているのであり、個々の患者の重症度の評価における臨床的判断を適応するものではない。”と書かれ

ということで、結構、雑な分類
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At risk:FEV1/FVC >0.7,FEV1% predicted ≥80

Patients who:
smoke or have exposure to pollutants
have cough, sputum or dyspnea
have family history of respiratory disease

Mild COPD:FEV1/FVC ≤0.7, FEV1% predicted ≥80

Moderate COPD:FEV1/FVC ≤0.7, FEV1% predicted ≥ 50-80

Severe COPD:FEV1/FVC ≤0.7, FEV1% predicted ≥ 30-50
Very severe COPD:FEV1/FVC ≤0.7, FEV1% predicted <30
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に終始しております。



ところが日本で最近出された“COPD(慢性閉塞性肺疾患) 診断と治療のためのガイドライン第2版”が出されてます。http://www.jrs.or.jp/quicklink/glsm/guideline/copd/index.html(まだPDFの準備ができてない?)
この病期分類

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0期:COPDリスク群
スパイロメトリーは正常
慢性症状(咳嗽、喀痰)

Ⅰ期:軽症
FEV1/FVC<70%
FEV1≧80%predicted
慢性症状(咳嗽、喀痰)の有無は問わない

ⅠⅠ期:中等症
FEV1/FVC<70%
50%≦FEVl<80%predicted
慢性症状(咳嗽、喀痰)の有無は問わない

Ⅲ期:重症
FEV1/FVC<70%
30%≦FEVl<50%predicted
慢性症状(咳嗽、喀痰)の有無は問わない

Ⅳ期:最重症
FEVv/FVC<70%
FEVl<30%predictedあるいはFEVl<50%predictedでかつ慢性呼吸不全あるいは右心不全合併とする。
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IV期ってわけのわからん表現てのはさておき

ということとともに、もろに臨床的に使え!と強要しているようにも見えます。

“FEV1%予測値は日本人対象の予測式をもちいるべき”とかかれてますが、この予測式を日本胸部疾患学会誌1993;31(3):巻末とやらをWeb公表すべきでは・・・

欧米合同ガイドラインと違い、明確に気管支拡張薬を記載しております。
すなわち、短期β2刺激剤を原則、抗コリン剤併用でも可とのことです。GINA(http://www.ginasthma.com/)などと混乱を生じると思うのです。GINAでは、“症状の記録の経過を伴う長期PEFモニタリングが診断に有効”という記載と矛盾しているわけです。

これでは、各国との条約と国内の法律と矛盾を来しているわけで・・・
私は、医療に関しては世界人であるべきと思ってますので、この日本呼吸器学会のガイドラインはしばらく様子見です・・


Ref)
GOLD (Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)
http://www.goldcopd.com/

by internalmedicine | 2004-06-04 12:07 | 未分類  

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