人工着色料・保存料の一つが子供の落ち着きのなさを増す
2004年 06月 05日
どれほどのインパクトなのかもわかりませんが、今後、食物の子供に対する行動などへの影響が注目されるでしょう。
the effects of a double blind, placebo controlled, artificial food colourings and benzoate preservative challenge on hyperactivity in a general population sample of preschool children
Archives of Disease in Childhood 2004;89:506-511
【方法】多動性をベースにもつ1873名の子供を4年観察、うち1246名アトピーと皮膚プリックテストで陽性と判明。
多動性障害/アトピー性皮膚炎、非多動性障害/アトピー性皮膚炎、多動性障害/非アトピー性皮膚炎、非多動性障害/非アトピー性皮膚炎とグループ分け(n=277)。
ベースライン評価後、子供を1週間人工着色料とbenzonate保存料を除去した食事をうけさせる:続き、3週“within subject double blind crossover study”を行う。
ランダム順に、
人工着色料(20mg/日)とsodium benzoate (45 mg/日)
プラセボ混合物・サプリメントとして
行動は食事の状態をブラインドにしているテスターと両親のランク付けによて評価
【結果】
(人工着色料・保存料)離脱時期には多動性行動の有意な減少。さらに、プラセボ時期には両親の記録では多動性行動が増加する。この効果は多動性行動の有無に影響されない、アトピーの有無にも影響されない。クリニックでの客観的な試験では差異無し。
図譜:
・安息香酸ナトリウムとは
安息香酸ナトリウム
・検討された人工着色料:sunset yellow, tartrazine, carmoisine, and ponceau 4R; 5 mg of each) (Forrester Wood, Oldham, UK) and 45 mg of sodium benzoate (J Loveridge, Southampton, UK)
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多動性障害とアレルギー関与も示唆されていたが、今回は否定的。
どの程度のインパクトをもつのか不明
【おまけ】
1日摂取目安量の有効成分(クマリン)が医薬品の服用量を超えるもの(約2~5倍)が3銘柄あった
pdf資料
クマリン系といえばワーファリンなんだが・・・相互作用は大丈夫か?
by internalmedicine | 2004-06-05 11:15 | 医学