高齢者の喘息コントロールにピークフローモニタリングは必須ではない?
2006年 11月 04日
高齢者においては、ピークフローモニタリングにこだわることは、総体でみれば無意味で、やはり、吸入テクニックの理解、定期的な喘息の状態のモニタリング、そしてその対応の理解が重要という結論
“50-92才の喘息患者296名を、症状のみのモニタリングかピークフロー(1日2回 or 必要時モニタリング)を2年間6ヶ月ずつ割り当て”たところ、高齢者においては、包括的に喘息マネージメントプログラム利用は、中等症~重症の喘息患者においてadvantageを認めなかったとのこと。
A Randomized Clinical Trial of Peak Flow versus Symptom Monitoring in Older Adults with Asthma
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 174. pp. 1077-1087, (2006)
アウトカム推定:
・医療機関受診(急性、非急性、総喘息のため受診)
・喘息 Quality-of-Life Questionnaire (AQLQ) score
・肺機能
AQLQスコアと気管支拡張前FEV1は有意に両群とも6ヶ月後改善(AQLQ: mean, 0.4 units; 95% confidence interval, 0.3, 0.5; p < 0.0001; FEV1% predicted: mean, 4%)
吸入技術の改善が見られた。
ただ、モニタリングが必要というんだったら、ピークフロー測定するくらいの手間はさほど変わらないのではないかと思うのだが・・・欧米(の事情)か?
by internalmedicine | 2006-11-04 08:55 | 呼吸器系