左室機能保持された拡張期心不全の一般住民での頻度

拡張期心不全に関しては、ラジオNIKKEIが参考になった。NEJMVolume 351:1097-1105 September 9, 2004 Number 11とともに・・・

収縮機能保持心不全(Heart Failure with Preserved Ejection Fraction)増加拡張心不全の新しい定義・・・などでふれてきた。


地域調査レベルの初めての大規模調査報告で、“EFが保たれている拡張期心不全はその頻度はcommonであり、EF低下心不全と同等の死亡率と相関し、拡張機能障害はEFと通常独立して存在し、その病態生理や治療効果に関して、重点的研究が必要である”とEditorialは書いている。




Bursiら(JAMA. 2006;296:2209-2216.)は、前向きコミュニティーベースの研究でEF、拡張期機能、BNPの評価
EFが保たれた拡張期機能異常だけの心機能異常は重要と考えれているが、hospital-basedのものであり、population-basedのものがなかった。Mayo Clinicの研究者たちはミネソタのOlmsted Countryで、556名の心不全患者(エコーにて心不全診断後数日以内の対象者)、BNP測定した501名を検討。

・平均年齢は76才
・556名のうち、55%がEFが保たれ、45%がEF低下していた。
・老人・女性では、EFが保たれているひとがEF減少している人より多く、心筋梗塞既往が少ない(36% vs 50%)
・拡張機能障害はEF減少例の78%、EF正常例の71%にみられる。
・EF(≧50%)の患者のうち、80%に拡張機能障害、44%に拡張機能障害単独
EFが保たれていて、減少していても6ヶ月死亡率は16%と同等
・BNP値はEF保たれている群よりEF減少している群の方が高い(平均 388 vs 183 pg/dL)
高BNPはまた拡張機能障害と相関


Gheorghiadeら(JAMA. 2006;296:2217-2226.)は、48612名の入院心不全患者のデータ分析し、入院時収縮期血圧と病院アウトカムについて評価し、入院時収縮期血圧は、低下からやや収縮機能温存している状態での、重要な合併症・死亡率の独立した予後因子であった。120mmHg未満の収縮期血圧で入院した患者の予後は不良であった。


拡張機能障害型心不全治療に関して、血圧コントロールは"The Lesser, the better"なんて言えなくなるのか、単なる結果論にすぎないのか後者の論文の意義が気になる。

by internalmedicine | 2006-11-08 15:34 | 動脈硬化/循環器  

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