心房細動のリスク要因:肥満・過体重

日本の肥満とはスケールの違う超肥満でのみ有意差があるようだが・・・


Risk of New-Onset Atrial Fibrillation in Relation to Body Mass Index
Arch Intern Med. 2006;166:2322-2328.
心房細動はUS内で200万人超で、40歳以降4.2名に1名と推定されている。
虚血性卒中、総死亡率がその頻度の上で増加している。
肥満と関連した心房細動リスク増加が以前から報告されている。その頻度は増加だが、肥満とAFの関係がAFの持続期間・維持性により異なるかどうか、不明である。加えて、肥満がAFリスクであるメカニズムに関しても不明である。
いくつかのメカニズムが示唆され、LAサイズの増大、慢性炎症、他の心血管リスク要因や心血管疾患の進展の問題など含めたものである。
相関が糖尿病、高血圧、高脂血症などの心血管リスク要因を定量化しようという研究はない。

住民ベースの症例対照研究

平均的にBMIあたりAFリスクは3%(95%CI 1%~5%)高い
持続性AF(持続期間6ヶ月以上)では、リスクはBMIあたり7%(95%CI 3%~11%)
間欠性AF(持続期間8日以上 or 再発)では、リスクは4%(1%~6%)
一時的AF(持続期間8日未満)では1%(-1%~+4%)

正常BMIに比較して、過体重・肥満者のオッズ比は
過体重:0.97(95%CI 0.68~1.38)
obese class 1: 1.18 (95% CI, 0.80~1.73)
obese class 2: 1.34 (95% CI, 0.82~2.18)
obese class 3:2.31 (95% CI, 1.36~3.91)
(P = .002 for trend).

糖尿病が可能性有る因子として加わるなら、BMI毎のオッズ比は1.034~1.028と減少する。
高脂血症や血圧といった他の心血管リスク要因補正にてBMI-AF相関は影響されない。







by internalmedicine | 2006-11-29 15:35 | 動脈硬化/循環器  

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