サイアザイド利尿剤+ARBはACE+CCB併用に比べ糖尿病発生など増加?


日本でもARB+利尿剤の合剤である、ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド錠が発売とのこと

私は、ALLHAT研究以来、ヒドロクロロチアジド錠を積極的に導入してきた。降圧効果としてはかなりの手応えがあり、それまで他剤にてコントロール困難なケースでもコントロール可能なケースが多くみられるなど、それまでの私が食わず嫌いだったことがわかり、無類のヒドロクロロチアジド好きになり、今回の合剤発売を喜んでいる1人である。

ただ、ALLHATの再考察(Arch Intern Med. 2006;166:2191-2201.)で、血糖増加はあっても、糖尿病リスク増加とはいえないという報告があるが、やはり、血糖と尿酸への悪影響の疑念を払拭できないでいる。


ACE阻害剤+CCB vs ARB+サイアザイド系利尿剤で、メタボリックシンドロームにおける耐糖能への影響の違いが報告され、やはり気になる内容となっていた。

trandolapril/verapamil-SR(T/V) vs losartan/hydrochlorothiazide(L/H)の比較であるので、日本で一般的に使われる処方かどうかは疑問であるが・・・


前向きオープンラベルの盲検的エンドポイントデザインを用いたもので、
プライマリアウトカムとして、経口血糖負荷(OGTT)二時間後のベースラインからの変化
セカンダリアウトカムとして、インスリン感受性、診療所での血圧・ABPM、新規発症糖尿病、脂質、炎症性マーカー

で調べたもの


Differences in Glucose Tolerance Between Fixed-Dose Antihypertensive Drug Combinations in People With Metabolic Syndrome
Diabetes Care 29:2592-2597, 2006
経口血糖負荷(OGTT)二時間後:T/V -0.21 ± 0.36 vs. L/H +1.44 ± 0.36 mmol/l (P < 0.001)

インスリン値:T/V -30.13 ± 38.38 vs. L/H +84.86 ± 38.33 pmol/l (P = 0.025)

インスリン抵抗性悪化が12週で出現:T/V 0.000 ± 0.001 vs. L/H -0.005 ± 0.001 (P = 0.016)

新規発症糖尿病:T/V 11.0 vs. L/H 26.6% (P = 0.002)

HbA1c >7%:2.6 vs. 9.6% (P = 0.05)

by internalmedicine | 2006-12-01 11:08 | 動脈硬化/循環器  

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