ホテルの残留吐物で感染
2006年 12月 14日
ノロウイルス347人発症、ホテルの残留吐物で感染か
12月14日3時48分配信 読売新聞
東京・池袋のホテルメトロポリタンで今月上旬、利用客と従業員計347人が下痢や嘔吐(おうと)などを訴える被害があり、池袋保健所で原因を調べたところ、ホテル内のじゅうたんに付着した客の微量の吐物から、人が歩くたびにノロウイルスが空気中に拡散、感染性胃腸炎を集団発症した疑いの強いことがわかった。
同保健所や同ホテルによると、2日昼、ホテルでの結婚式に出席した女性客1人が、3階ロビーと宴会場のある25階通路で2度にわたり嘔吐。ホテル側が中性洗剤を使ってふき取った。
しかし5日昼になって、不調を訴える利用客が出始め、ホテル側は保健所に報告。患者が3階と25階の利用客に集中しているため、感染源は、じゅうたんに残った微量の吐物だった可能性が高いと判断。同ホテルは、保健所の指導で消毒などの対策を取った。国立感染症研究所によると、今冬のノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の流行は、過去25年で最大規模という。
ルイジアナのマニュアル(pdf)
ヒト・ヒト感染はが主であるが、食物によるものも存在する。 食物感染:理論的には、食事は主に糞便のcontaminationによる感染する。しかし、特定の食物はそれ以外、たとえば、甲殻類 (e.g., カキや二枚貝(clams))は濃縮して貝内部に存在することとなる。
たとえ、感染スタンダードが守られていてもノロウィルスが存在することとなる。
調理が不完全であること、たとえば蒸す調理法など。
ルーチンのモニタリングが有効である。
水系感染:食物感染よりかなり頻度は少ない。
レクレーション時の水使用が問題になっているようである。一応high-level chlorination (i.e., 10 ppm or 10 mg/L for >30 minutes) を用いることが書かれている。
ヒト・ヒト感染:
施設(老人施設・託児所など)やクルーザー船などがもんだいになる。
ヒト・ヒト感染を断ち切ることは困難であるが、石けんや水で頻回に手洗いすることが予防上有効。推奨事項は石けんで表面を塗りつけて10秒を超えてこすり洗いをすること、水流によって完全に洗い流すこと
感染危険のあるもの(吐瀉物・糞便)の跳ね返りとaerosolは疾患伝播に係わるわけで、マスク着用が糞便・吐瀉物消毒などで係わる場合に必要(病院や老人施設従業員など)。汚染リネン・着衣は他のものと混ぜることを極力避ける。サイクル周期を長くして合成洗剤で洗濯し、乾燥させて使うべき。
汚染表面は、適切なgemicidal product(eg. 家庭用漂白剤10%)で説明書に従い洗浄すべき。汚染施設は問題が解決するまで閉鎖すべき
血液型:A型の人が感染しやすいというのは、トリビアか?
J Virol. 2003 Jan;77(1):405-15.
by internalmedicine | 2006-12-14 14:51 | 感染症