日本人・中国人は服薬を守らない

某製薬メーカーがおもしろいパンフを持ってきた(投稿中というのが気になるが・・・)・・・服薬回数が少ない抗菌薬の売り込みなのだが・・・

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International Journal of Antimicrobial Agents


日本人の服薬態度というのは決して良くない。“医療不信”とやらの結果なのか?もともとの国民性なのか?・・・か などと思うのだが・・。どうもそうではないらしい。

非遵守の理由を調べた、ある報告
154名のうち51名が意図的に服薬遵守せず
彼らの理由は
(a)不安無く服薬できるように信頼できること 、それは無言の 患者・医師関係の信頼には特に価値が置かれるわけでなく(P < 0.001)薬剤の副作用を理解すること大きな価値がある(P < 0.001)
(b)医療全般に関する理解不足 (P for trend <0.001)
(c) 人生の最盛期だから (40-59 years) (P = 0.011)

医療への理解、副作用経験、服薬への不安、種類が多いことが服薬非遵守へと関連
(Journal of clinical pharmacy and therapeutics 2004, vol. 29, no5, pp. 417-424 [8 page(s)


服薬非遵守の理由の第一は、個々の薬剤の副作用への恐れであり、次が、患者自身の医療への理解不足、そして、患者自身の自分の体への過信である。
抗生物質のような短期使用薬剤は、日本のような、薄利多売医療制度では、説明不足となることが多いだろう。故に、日本の服薬非遵守性の高さは仕方がないのだろうか?

調剤薬局の一律の副作用説明書を見て全身性の皮膚掻痒症患者さんが降圧剤をすべて自己中断したことがあったが、説明をすることで調剤薬局というのは商売が成立していると思うのだが・・・確かに、副作用説明というのはあまりにこまかくしすぎると、服薬拒否が多くなるだろうし、軽くいうと重篤な副作用を我慢するおそれがでてくる。
薬剤毎に、患者向けのわかりやすいパンフレットがあるべきで、それに、稀だが絶対に見逃してはいけない重篤な副作用から頻度の多い比較的軽い副作用まで網羅され納得づくで服用してもらえるツールが必要なのだろう。


喘息治療において吸入ステロイドを指導するのだが、かなり苦労する。若い世代の遵守性をみると興味深い。

Journal of Pediatric Psychology, Vol. 28, No. 5, 2003, pp. 323-333
年齢と共に、遵守しなくなるのである。outgrowという要因もふくまれるので、なんとも言い難い部分もあるのだが・・・大人になれば素直でなくなる。

by internalmedicine | 2006-12-14 15:27 | 医療一般  

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