この症候群名は?
2006年 12月 20日
2週間前からの発症
白血球 9300/μl、Hct 34.6%、ESR 72mm/hr
好中球 76%、リンパ球 16%、単球 5%
好酸球 3%
フェリチン 339
血小板 21.3万/μl
PT、PTT:正常
サイロトロピン:正常
CK 49
抗核抗体、リウマチ因子、Borreli burgdorferi抗体:陰性
尿DNA(クラミジア・トラコマティス、淋菌):陰性
AAFPによると、
サルコイドーシスの良性病型であり、結節性紅斑と両側肺門リンパ節腫大の有る病態
Löfgren's syndromeは結節性紅斑か足関節周囲の炎症のいづれか+肺門もしくは右気管周囲リンパ節腫大をみとめるもの。サルコイドーシスは既存の診断クライテリアに従い、活動性も同様に既存の基準を使う。
リンパ腫、結核腫、悪性疾患を除外しなければならない。
Löfgren's syndromeは良性で、通常、自己完結的である。
改善するまでフォローアップすること
ACE値の増加している患者では持続し、再発することが多い(96%)
足関節周囲の炎症のある患者は、胸部レントゲンにて肺門リンパ節腫大を検査しなければならない。
もし、無症状、結節性紅斑、ぶどう膜炎などとともにサルコイドーシスが示唆され、肺門リンパ節腫大、ACE値高値、ツベルクリン試験陰性なら、この症候群が示唆される。
レントゲンが役立たない場合はGaシンチにて確認できる。
ルーチンの生検は必要ないが、非定型的なら必要となることがある。
思わず、Whonamedit.comを検索したLöfgren's syndrome
結節性紅斑で急性発症したサルコイドーシス(Löfgren症候群)というのはNEJMの事例があった。
by internalmedicine | 2006-12-20 17:58 | 呼吸器系