剣呑み込みとその副作用

To The Hilt Sword Swallowing には、こういう変な人たちのいろんな資料がある。




British Medical Journalの恒例のおふざけ論文と思われるもので、大道芸になると思うが、剣呑み職人たちの論文。確かに、医学的に見てなぜあんな事ができるの?・・・という疑問には答えてくれているのだろう。



刀のみ師たちは仕事が危険であるというのは承知しているわけで、Sword Swallowers' Association International (SSAI, www.swordswallow.org) (剣呑み師協会?)は、少なくとも2cm幅で、38センチメーターの長さの、伸縮自在でない、硬い鉄の刃を飲み込むことができる人が入会を認められる。英語ベースの症例報告は2つのみで、そのテクニックと合併症について調査されたもの

Sword swallowing and its side effects
【目的】 剣呑みの実践と、その疾患的影響の情報評価
【デザイン】 剣呑み師たちに書簡を送り、技術と合併症の情報を入手
【設定】剣呑み師協会インターナショナルのリストのメンバー
【参加者】 16カ国の100名の剣呑み師
【結果】 46名の剣呑み師から情報を得ることができた。
最大の合併症は、注意散漫時、多数・通常と違う剣の時、以前外傷があった時など大きな合併症が生じやすい。
穿孔は主に食道であり、通常予後は良好。
咽頭痛はコモンであり、特に習いたての時や穿孔が非常に多いときなどである。
重篤な消化管出血が時に生じ、医学的コンサルト無しに胸痛が処理される場合がある。
医療的なカバー無しだと、経済的及び身体的リスクをかれらはさらすこととなる。

【結論】 剣呑み師たちは、注意散漫になったり、飾り的な要因をパフォーマンスに加えたら、外傷リスクが高くなる。しかし、特発性穿孔より予後がよいようである。



Technique
剣を呑むことが簡単にできる人もいるが、多くは習得するまで数ヶ月から数年かかる.
繰り返し、咽頭部に指を置くことで咽頭反射が鈍化するが、曲がっているワイヤーハンガーに進む前に、スプーン、ペイントブラシ、編み針、プラスティック・チューブで練習する。パフォーマーは、頚を過伸展して、上部食道括約筋を剣に沿わせる。
次のステップは、咽頭と食道の弛緩が必要。通常随意的にできない。
Devganらは、剣飲み師が、10-20mm水銀柱の圧まで、この括約筋の安静時圧を減少させることができることを示した。“頚の筋肉をリラックスさせている”と述べている剣飲み込み師は述べ、痛いときは“リラックスできない”、咽頭部を“閉じて”しまい、このパフォーマンスはできないと他の数人の剣呑み師は述べている。
Huizingaは、剣を飲み込んだひとの記載と、側面レントゲンを示し、空気に満たされた咽頭部と、事前の空気嚥下が不変でないことが示された。力を加えない、気鋭な剣は通常唾液で滑るようになるようである。バターを用いるひとがおり、ドライマウスが故に引退した人もいる。


一度cricopharyngeusを通り、食道が弛緩すると、吻門部へ到達するように、吐き気をコントロールするよう学ばなければならない。噴門まで約40cmであり、剣は柔軟で膨張性のある食道を引き延ばすこととなる。下部食道括約筋の弛緩法・吐き気を押さえる方法を身につけるだけでなく、胃の形状についてもコントロールする必要がある。
胃食道接合部の角度、小弯側のカーブは様々であり、垂直に鈍角を形成し、特に満腹であるときは相であり、もし太っている場合は水平となる場合もある。
220cmの背の高い人の例は、剣が最も長い記録(82.5 cm) となっており、体格が剣の長さの決定因子となっているのだろうが、慎重と剣の長さの関係に相関が見られず、他の要因も有る可能性がある。
経験のある芸人は、より危険性のあるお飾りを付け加える。剣が落とす芸、“the drop”として知られているが、この場合は落下を喉頭の筋肉でコンロールし、剣の移動で観客を引きつける技。他に、爪床で傾けたり、一輪車の上で行ったり、水の上で行ったり・・




by internalmedicine | 2006-12-22 14:42 | その他  

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