睡眠中のエアレーション
2007年 01月 12日
で、Aerationというのは、どう訳すのかというといつも迷う・・・通気、換気、ばっき(曝気)、含気とか訳されているようだ
(発音は、gooを参考に)
・NREMおよびREM睡眠中、肺のaerationは背側では減少、腹側で増加
・換気は、睡眠中、立位に比べ、睡眠中、上肺下肺でその不均等性増加
呼吸筋のトーン及び気道閉塞が、これらの現象の理由付けとなるだろう
Lung Aeration During Sleep
(Chest. 2007;131:122-129.)
【方法】10名の健康者・覚醒時スパイロメトリーとPSG施行(パルスオキシメーター)、覚醒時・睡眠時CT施行
異なる肺領域の肺aerationを解析
呼吸時のダイナミックCTプロトコールを覚醒時に研究
【方法】重力依存性部分である、背側aerationは、NREM中肺組織gあたり1.04 ± 0 .29 mL/gと覚醒中平均1.14±0.34ml(±SD)に比べ減少(-9%)[p=0.034]
逆に,、重力非依存性部分である腹側は、3.52±0.77→3.73±0.83 ml/g(+ 6%)と増加 [p = 0.007]
REM睡眠中の1人を対象にした研究では0.84→0.65mL/g(-23%)とaerationが減少。
睡眠中の背側肺aeration減少は、覚醒時FRCと相関(R2=0.60 p=0.008)
気道閉塞は、覚醒時測定では、FRCレベルおよび近くの上位換気位で生じている。
換気は、重力依存性部位である背側では、覚醒時・睡眠中とも大きくなる(覚醒時:上肺:下肺 3.8% vs 4.9% p=0.16 睡眠時 4.5% vs 5.5% p=0.09
CPAPの有効性は、単に上気道の支え棒としての機能だけでなく、肺のAerationの改善によるところもあるんだろう・・・と想像
by internalmedicine | 2007-01-12 09:20 | 呼吸器系