PPIs(プロトンポンプ阻害剤)と抗生剤併用でclostridium difficile悪化?

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モントリオールの病院でClostridium difficileの流行があり、数百名の罹患患者と12名の死亡があった。研究者たちは、Candadian Medical Assn. Journal.(http://www.cmaj.ca/)で科学的方向を掲載する予定。
amednews.com
カルテ調査したところ、エリアの病院で12名以上の死亡と1400名の金曜正写を2003年見いだした。79の死亡ががC.difficileと関連づけをしている。PPIsと抗生剤両者は2倍以上疾患増悪に関与としている。
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気になるニュースです。

偽膜性大腸炎などの原因ですが、最近は関連下痢症やそれにかかわるコストなどmedical error的要因としても言及されつつあるようです。

Risk of clostridium difficile diarrhea in hospital in-patients prescribed proton pump inhibitors: cohort and case–control studies
など、以前から入院中でのPPIとC.difficileの影響を調査していたようです。


高齢化により逆流性食道炎などのGERD増加でPPI投与が増えており、H2RAではコントロール不能例も多く存在します。

H.pylori除菌なんかは必ずPPI+抗生剤なのですが、遷延・悪化する例数はかなりすくないと思うのですが・・・たしかに腹部症状は訴えるひとはいますが、いままで中止するほどのことはありませんでした。ベースとなる抗生剤やその背景(点滴などのintensiveな場合のみか)などが検討されるべきでしょうけど・・

【参考】
Clostridium difficile による偽膜性腸炎 ←基本的に菌交代現象で発症するか?
Clostridium difficile による院内感染と薬剤耐性
Clostridium difficileによる院内感染下痢に付随する費用と致死率

by internalmedicine | 2004-06-23 11:06 | 感染症  

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