研究会に入会しなければ治療してはいけません・・・という判例

今頃知ったのだが、また、おそろしいというか、浮世離れした判決がまたあったようだ
・・・学会所属という基準が判例になってしまったという恐ろしさを当の裁判官はわかっているのだろうか?
司法・裁判官というのは、他職種に関して理解力がない人たちの集団であり、科学的思考が不可能な人たちの集団なのではないか?


これからは、“研究会”に所属してなければ、その領域の診療をしてはいけませんという・・・判例が世の医療をくるしめることだろう・・・


悪性リンパ腫の治療実施計画書を作成した小児白血病研究会に参加してなかったが、下野裁判長は判決理由で「被告は研究会に参加してないことを患者側に告げる義務があった。研究会に参加してない病院では何か問題が起きても、研究会に判断を求めることができない。患者側はほかの研究会参加の病院で、高度な治療を受けることもできた」などとした。
日赤に賠償命令 男児感染死で説明怠る 姫路 神戸新聞 2007/01/27



“医療系”学会をわかってるのだろうか?・・・星の数ほどあるといっても大げさでない学会にすべて出席しているとのたまわっている“みのもんた”を思い出す判決文

医者以上に狭い世界しか知らない司法の人たちの怖さ・・分かって無くても社会的影響を与える判断を出さざる得ないし出すことが義務づけられている。・・・そして、彼らはその怖さが分かってない判断が続いているように思う。

糖尿病・高血圧・脳梗塞後遺症・虚血性心疾患・変形性腰椎症・前立腺肥大という合併がありふれた状態の患者を1人の医者が診るためには年に何回も学会に出なければならず、診療の時間に振り分ける時間が無くなるのである。
この患者の方が専門医を渡り歩くためには毎日病院に行かなければならず、通常の生活もできなくなるのである。

http://www.world-meeting.co.jp/



ガイドラインというのは司法判断の時に、法律のように絶対的判断材料として使われてしまうと、非常に困る。
というのが、もともとガイドラインそのものは日々どころか時々刻々変化するものであり、永遠の普遍性を説いているものない、ガイドラインのガイドラインなるものが必要なので・・・

同様に、研究会や学会というのを勘違いしているらしく、これでは、みのもんたレベルなのではないか
「おもいッきりテレビ」にはウソは全くないのだろうか。みの氏は明確にこれを否定している。 「(健康情報を提供する)根拠はね、我々『おもいッきりテレビ』のスタッフはですね、200人近くいるんですけど、日本で行われる学会のほとんどに出席して、学会で頂く学会の資料をですよ、全部頂いて、そんなかからネタを選んで、学会の了承を得て、やってたんですから。(捏造やウソなんて)ありえないんです」  「ひとつだけ間違っちゃいけないのは何かっていったらね、誇張してはいけない、データはそのまんま発表しなきゃいけない、研究している専門のドクターに必ず生放送に立ち会ってもらう。それをやっぱ守らないとこう(「あるある」のように)なっちゃうんですよ」http://www.j-cast.com/2007/01/31005246.html




医学系学会と称するものの中には、入会者集めに賢明で、今後医療保険の認可基準になることを恐れる人に対して、認定医を餌に入会金集め、理事などになりたがり、学問的討議は二の次で、派閥争い・・・・某なんたら“学会”なんて・・・そういうことに興味のない私のところにまで話が伝わってくるくらいである。ましてや研究会なんて・・・

もちろん、真摯な研究会があり、そこの参加するだけで驚くほどレベルの高い議論がなされている研究会も多いのだが・・・そこの参加しているというだけでは・・・・

by internalmedicine | 2007-02-03 09:31 | 医療一般  

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