鎮咳剤としての硫酸モルヒネ
2007年 02月 07日
慢性咳嗽に関してはガイドラインがあり、だらだらとOTC薬剤を使うのは考え物だと思う。
徐放性硫酸モルヒネの二重盲検試験:咳嗽をアンケート(Leicester Cough Questionnaire)、日記(daily symptom diary)、刺激試験(citric acid cough challenge)で評価した研究。
Opiate Therapy in Chronic Cough
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 175. pp. 312-315, (2007)
急激かつ有意な毎日の咳スコア40%の減少(p < 0.01)
客観的な刺激試験では有意差無し
モル比年群の2/3が増量で適正化した
研究終了3ヶ月時点で硫酸モルヒネ5-10mg/日にて同様の改善
日本では、硫酸モルヒネは癌以外保険適用がない・・・
コデインは弱いとされ、去痰剤より効果があるというエビデンスはないらしい
REVIEW SERIES(Thorax 2004;59:438-440)
Dextromethorphanがコデインと同程度とされ、非麻薬性のためOTC使用され(日本ではコデインさえOTCなのだが・・・)ている。
局所麻酔であるlignocaineやメントールが欧米では使われている。局所麻酔は気管支れん縮や誤嚥の可能性がある。
OTC製剤の成分は興味深く中にはテオフィリンが入っているものもある。テオフィリン処方されている上にこのような咳止めを使われた場合・・・と考えれば怖い。
by internalmedicine | 2007-02-07 09:49 | 呼吸器系