XDR結核



2005年はじめ南アフリカの田舎で結核を有するHIV患者の高い死亡率が注目された。
MDR(multidrug-resistance)結核だけでなく、XDR(extensively drug-resistance)結核が問題となった。XDR結核症は、isoniazidとrifampin抵抗性(MDR結核の定義)であり、加えてfluoroloquinoloneと3つの注射剤(capreomycin、kanamycin、amikacin)の少なくともひとつ抵抗性を含むもの

XDR Tuberculosis ? Implications for Global Public Health
N Engl J med Volume 356:656-659 February 15, 2007Number 7

XDR結核の53名のうち55%は治療歴のないもので、2/3は入院歴有り、検査を受けた44例全例がHIV陽性であった。1人を除いてすべて死亡。喀痰検査後の死亡期間中央値はわずか16日。
結核菌種KwaZulu-Natalに属することが判明

2006年8月のトロントの国際AIDS学会カンファレンスで注目が集められたが、これが初めての報告でなく2006年3月にCDCP/WHOで報告されたものであった。MDRの10%がXDRであるというデータであり、US、韓国、ラトビアでは4%、15%、19%であった。

2006年秋、国際的専門会議によりXDR結核の検査的定義に関して同意が得られた。

XDR結核の世界的驚異は非常に重要であり、この蔓延は、薬剤抵抗性を最小減価すべきという本来の結核マネージメント、それの弱体化の反映である。

迅速正確な診断、速効的な適切な根本治療、適切な薬物治療期間内の支持・監視機能が結核コントロールの鍵である・・・続く



日本リザルツのpdf参考が参考になった。


日本は今MDR ≦0.9% だが お隣の韓国の高いMDRとXDR比率を考えれば時間の問題と思う


by internalmedicine | 2007-02-15 09:19 | 感染症  

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