女性の心血管疾患エビデンスに基づくガイドライン改訂版発表

CVDは単独の死亡原因として最大であり、女性の死亡の38%をしめるとのこと・・・ということで、女性の心血管疾患エビデンスに基づくガイドライン改訂版発表
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Evidence-Based Guidelines for Cardiovascular Disease Prevention in Women: 2007 Update
(Circulation 2007, doi:10.1161/CIRCULATIONAHA.107.181546)

CNNのパイプラインやradioで見てたけど、なんか、サプリメントやアスピリン推奨しているようなイメージの放送だった。
EPA・DHAなどを対象を限って推奨しており、抗酸化ビタミンは推奨しなくなったわけだし、アスピリンは高齢女性にリスク・ベネフィットを考えた上での推奨なのである。・・・私の英語聞き取り能力の問題なのだろうか?・・・それとも日本と同様、サプリメント業者に毒されたメディアのもんだいなのだろうか?

主な変更点:
Updated guidelines advise focusing on women's lifetime heart risk Journal Report 02/19/2007

・血圧管理のための推奨されたライフスタイルは体重コントロール、身体活動の増加、アルコール量の適正化、塩分制限、新鮮な果物・野菜、低脂肪乳製品の摂取を推奨
・禁煙を推奨する上で、カウンセリング、ニコチン置換療法、他の禁煙療法を推奨する

・体重減少必要あるいは維持必要な女性の身体活動に関しては最小60-90分中等度の身体運動(早歩きなど)を加える必要がほとんどにおいてあり、できれば毎日、あるいは週に数日行うことを推奨する。

・ガイドラインは全女性に飽和脂肪酸減少を推奨し、できればカロリーの7%未満にすることを推奨する

・ω3脂肪酸摂取・サプリメントの特異的ガイダンスとして、週2回最低、oily fishを摂食することと、EPA・DHA 850-1000mgのサプリメントを心臓疾患を持つ女性、高TG血症女性に2-4g推奨。

・ホルモン補充療法、SERMsは心臓疾患予防に関して推奨しない

・抗酸化サプリメント(ビタミンE、C、βカロチン)はCVD一次・二次予防に用いるべきでない

・葉酸はCVD予防に使うべきでない(2004年ガイドラインと変化:特定の高リスク女性では推奨するるというガイドラインであった)

・ルーチンの最小アスピリン治療は65歳以上の女性でCVDリスクの状態に応じて、リスクより有益性が上回る場合考慮可能(以前のガイドラインでは低リスク・健康女性ではアスピリンを推奨していない)


・高リスク女性のアスピリン上限は325mg/日(162mg/日というより)







リスク要因解析・家族歴、Framinghamリスクスコアの新しいパラダイムを含むもの

ライフスタイルについて・・・身体活動、栄養、禁煙







血圧・コレステロール管理に関して深みのある推奨がなされている


アスピリンや抗酸化・葉酸サプリメントについては、HRTやSERMs(raloxifeneやtamoxifene)などの閉経後治療は、心臓予防にならず、卒中リスク増加のため使うべきでない。


最近のAHAのsurveyはアスピリン、ホルモン、食事性のサプリメントを含む心臓病予防に関して混乱をもたらしている。新しいガイドラインは、統制のとれてない食事サプリメントは心臓病予防に明確になっている手段ではないと補強している。



たとえば、葉酸は広く広まっているが予防に関して最近の研究では有効でないという報告などである。

by internalmedicine | 2007-02-21 10:52 | 動脈硬化/循環器  

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