少量のアスピリンは成人発症喘息を減らす?

あくまで、セカンダリエンドポイントでの話だそうである

プライマリエンドポイントでは有意差がないのに、セカンダリエンドポイントで有意差があったから、エビデンスがあったとPROactive studyやCASE-Jを宣伝する武田製薬の方々は簡単に結論づける癖があると思うので大変危険(皮肉ですよ・・・皮肉 武田の方は経団連で、WEやら保険医資格更新制やらでがんばってください・・・武田を応援する医者っているのだろうか?)



Aspirin and Decreased Adult-Onset Asthma
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 175. pp. 120-125, (2007)
隔日少量アスピリン服用男性は最初喘息診断を受けているときに22%リスク減少と報


アスピリンが喘息患者の症状を改善すると言うことを意味しているのではない。実際、喘息においては、重篤な気管支れん縮を引き起こす可能性がある。

大規模ランダム化二重盲検、2×2要因トライアル(Physicians' Health Study (PHS))ではアスピリン・ベータカロチンでは、低用量アスピリンが新規診断成人発症喘息のリスク減少させたという報告で、以前の女性の観察コホート研究を支持するものであった。
18週のrun-in period後、22071名の明らかに健康な男性医師、40-84歳をアスピリン325mgとプラセボのどちらかを隔日ランダム化したもの
4.9年後、アスピリン割り当て群で44%の減少を見た者であるが、喘息はエンドポイントではなかった。

研究期間において、アスピリン群で113名、プラセボ群で145名の新規喘息の報告
(hazard ratio [HR], 0.78; 95% confidence interval [CI], 0.61 - 1.00; P = .045)
喫煙、BMI、年齢の背景因子の層別化にてこの新規発症喘息のリスク減少は影響されなかった。
研究限界は新規発症がuderreportの可能性があること。疑陽性の可能性、ランダム化によりアセトアミノフェン使用を減少させ、新規発症喘息を生じさせにくかった可能性もある。小児・アスピリン未使用な人、喘息の患者など 一般化可能性が無い。

とにかく、喘息がプライマリエンドポイントでないので、アスピリンによる喘息頻度減少を確定させる研究が必要

by internalmedicine | 2007-02-21 17:39 | 呼吸器系  

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