SCORED:CKD予測モデル
2007年 02月 27日
SCreening for Occult REnal Disease (SCORED): A Simple Prediction Model for Chronic Kidney Disease
Arch Intern Med. 2007;167:374-381.
【方法】SCORED(SCreening for Occult REnal Disease)という国家的調査で横断的研究
CKDの尤度増加する対象者を特定しようとするルーチン検査を探る者
8530名の成人で、CKDの定義を糸球体濾過量60mL/min/1.73 m2未満と定義
年齢(P<.001)、女性(P=.02)、様々な健康状態(高血圧[P=.03]、糖尿病[P=.03]、末梢血管疾患[P=.008]、心血管疾患[P=.002]、うっ血性心不全[P=.04]、蛋白尿[P<.001]、貧血[P=.003])はCKDと相関
多変量解析モデルにて内部・外部データ評価
スコア4以上で診断基準を検診のカットオフ値として選ばれた
(感度 92%; 特異度 68%; 陽性予測値 18%; 陰性予測値 99%).
この分析にも、蛋白尿が含まれていることに注目
08年4月導入の新健診対象から一時期検尿がはずされていたことを考えると、日本の健康行政の問題点に気づく
検診を決めるお偉いさんというのはその道の専門家集団である学会の方々に事前にネゴシエーションしないものなのだろうか?普通は専門家に相談すると思いこんでたが・・・専門家同士のリスペクトも足りない日本
08年4月から導入される新しい健康診断(新健診)で、尿たんぱく検査などの検尿が必須項目からはずされていた問題で、厚生労働省は19日、検尿を従来通り、必須項目とすることを決めた。必須項目から除いたことに、日本腎臓学会などから「腎臓病の発見が遅れ、透析患者の増加を招きかねない」と反発が強く、厚労省側が一転、譲歩した形だ。(朝日新聞 2007年02月19日23時22分)
以下のシスタチンCの日常診療への導入というのはどうなのだろうか?
判断根拠が今ひとつはっきりしないので・・・躊躇せざるえない
シスタチンCの日常診療への導入により腎機能検査はどう変わるか(Nephrology Frontier 4:321-324,2005
尿試験紙法
↓(陰性:発熱、運動など)
尿たんぱく(+) and/or 潜血(+)
↓
・sCr高値、Ccr低値 → 治療:ACE阻害剤、ARB、ステロイド、抗凝固薬、抗血小板治療、経口吸着炭素製剤
・Ccr正常 or シスタチン高値 → 治療:ステロイド、ACE阻害剤、ARB、抗血小板薬、魚油
・Ccr正常 or シスタチンC正常 → 治療:抗血小板薬、ACE阻害剤、ARB、魚油、ステロイド
by internalmedicine | 2007-02-27 09:52 | 動脈硬化/循環器