触法精神障害者問題の再犯は少ないらしい・・・・でも対策は必要

2001年頃かなり問題になった話題ですが、喉元過ぎれば熱さを忘れる・・・国民性で

「触法精神障害者問題の再犯は多いのか」という問題は「触法精神障害者」対策議論の中止を訴えるなどという主張となぜかリンクしているようです。
議論をやめろというのはおかしな話しです。むしろ前向きに議論すべきであって、もし犯罪、とくに暴力的な犯罪では被害者がでるわけですから、その被害者の人権もあるわけですし

“medium secure psychiatric units”というのは触法精神病者の施設で、その再犯率を検討したものです。この論文の主張は再犯率は高くないとのことです。


Offending in psychiatric patients after discharge from medium secure units: prospective national cohort study
BMJ 2004;328:1534 (26 June)
959名の患者退院後前向き調査、15%が2年以内に有罪判決。
6%が暴力的攻撃で有罪
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退院後2年で、わずか6%だけが暴力で有罪、以前の暴力事件の再犯が強い。

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ただ、これは、とても信じがたい結論なのですが・・・


しかしこの後に次の対策がかかれてます。
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精神医療サービスとのコンタクトを失った患者では再犯率が多い、しかしサンプルに非精神か疾患をふくむデータがあったのでまだ曖昧。アフターケアが再犯予防に有効である可能性は一致した結論であり、拘束状態にある患者のアフターケアが重篤な犯罪を0.6%未満としたことがわかった。
アメリカのMacarthur studyでは"psychopathy checklist—screening version" (PCL-SV)で、再犯予後の推定として用いている。これをイギリス内でも推奨する。
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再犯性の高い触法精神病者に対する医療サービスなどのコンタクトを義務づけるべきです。これはもちろん、通常の犯罪者にもそういうシステムが必要という議論にも賛同します。

by internalmedicine | 2004-06-25 12:13 | くそ役人  

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