うつ治療はCOPDのアウトカムを改善するか?
2007年 03月 05日
Depressive Symptoms and Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Arch Intern Med. 2007;167:60-67.
前向きコホート研究で、376名の急性悪化連続COPD入院患者で1年フォロー
死亡率、再入院、入院期間、喫煙持続、QOLを合併症としてのうつとの独立した相関を調査し補正
結果:入院時発症率44.4%
フォローアップ期間中央値369日、57名死亡(15.2%)、202名(53.7%)一度は再入院
多変量解析にて鬱は死亡率 (hazard ratio, 1.93; 95% confidence interval, 1.04-3.58)
入院指数期間の長さ (mean, 1.1 more days; P = .02)
総滞在数 (mean, 3.0 more days; P = .047)
6ヶ月間の喫煙持続(odds ratio, 2.30; 95% confidence interval, 1.17-4.52)
症状悪化:12%→37%
活動性悪化
入院時のSt George Respiratory Questionnaireのサブスケールスコアや総スコア
と関連
chronicityや重症度、合併症、行動、心理社会、社会経済的因子補正後も同様
前向き研究ではあるが、介入試験ではないので、SSRIや心理的アプローチが奏功するという研究結果ではない。うつという側面を無視しては治療ができないことは確か。薬物療法や身体理学療法などへの積極性なども重要なキーポイントなので・・・
by internalmedicine | 2007-03-05 08:40 | 呼吸器系